地方の高校生も海外大へ、大学生らが挑む変革 留学支援は無料、イベントで魅力伝える

東洋経済オンライン / 2020年6月22日 7時25分

対話やマインドマップの手法を使い、高校生の自己分析を手伝う(写真:留学フェローシップ)

海外大学への進学という道を、選択肢の1つとして日本の高校生に伝えたい。そういった取り組みをする海外大生らがいる。

「留学フェローシップ」というNPOだ。現役の大学生がボランティアで参加し、各地でイベントを開いて高校生たちに海外大学の魅力を伝えている。

5月29日の金曜日。留学フェローシップが主催した留学イベントが開かれた。参加したのは札幌新陽高校(札幌市)の1~2年生、計87人。例年は高校の体育館などを会場に使うが、今年は新型コロナウィルスの影響でビデオ会議システム・Zoomを使っての開催となった。

■喜怒哀楽を手掛かりに体験を振り返る

アメリカ、カナダなどの学生らが大学生活を紹介する計2時間半のイベントの中で、目玉となるのが自己分析のワークショップだ。喜怒哀楽という感情を手掛かりに、参加した高校生らが自らの経験を振り返るという内容だ。

例えば、Aくんは「友達から自作したフィギュアを『すごいね』と言われた時が本当にうれしかった」、Bくんは「放課後の帰り道、親友と話しながら歩いているときが一番楽しい」とみんなの前で話す。

留学フェローシップの代表理事である髙島崚輔さん(アメリカ・ハーバード大学)は、「過去を振り返ることは未来を考える手がかりになる。強く抱いた過去の感情を丁寧にひもとき、自らの進路選択に役立ててほしい」とワークショップの狙いを語る。

ワークショップでは大学生が模範となり、対話形式で「なぜ」を繰り返しながら、自らの感情をさらに言語化していく。Aくんは「友達から認められた時に、自分の『存在意義』を感じられた」と自己分析。Bくんは「友達とはずっと時間を過ごせるわけではない。今という時間を『共有』しているからかな」と振り返った。

浮かび上がったキーワードを元に自己を深掘りすることで、自らの価値観の発見につながり、自分らしい進路を見出すきっかけになる。

同様のイベントを全国で開く留学フェローシップが、特に力を入れているのは地方でのイベント開催だ。地方の高校では「地元の国公立大に進学するよう高校が指導しており、そもそも海外大学進学という道があることすら想像できなかった」と語るのは、アメリカ・ノックス大学の冨髙碧惟さんだ。

生まれも育ちも大分県という冨髙さんは、大分県立大分舞鶴高校の出身。高校2年生の時にAIG損害保険などが協賛する海外交流プログラム「AIG高校生外交官プログラム」に参加し、海外体験したことがアメリカの大学進学のきっかけになったという。

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