「MX-30」に感じるロータリーエンジンの未来 技術革新でみえてきた21世紀の新しい形とは

東洋経済オンライン / 2020年6月30日 10時0分

2019年の東京モーターショーで世界初公開されたマツダのBEV「MX-30」(写真:マツダ)

電動化車両のうち、とりわけBEV(電気自動車)は世界各国でのCO2排出量規制や燃費規制、さらには環境課題に対するひとつの解として期待が寄せられている。

われわれユーザーからしてもBEVはわかりやすい。運転操作に対し即座に反応、グッとくる力強い加速は新鮮で、一転、滑らかに走らせることも容易。手法に応じて発電時のCO2は発生するものの、走行時にはCO2を排出しないから効率良く乗りこなせば効果的な環境対策にもつながる。と、ここまでは誰もが認める正論だろう。

■電気自動車と内燃機関の共存

ただし、BEVがこの先の乗り物文化にとって唯一にして最高の解決策ではない。ICE(内燃機関)との共存策が不可欠だ。BEVはモーターなどを搭載した電動化された車両なので「電動化車両」とも呼ばれる。そしてこの電動化車両には、HV(ハイブリッドカー)、MHV(マイルドハイブリッドカー)、PHV(プラグインハイブリッドカー)、FCV(燃料電池車)なども含まれる。

加えて、BMW「i3レンジ・エクステンダー」に代表されるように、BEVにICEを搭載した、いわゆる距離延長(レンジ・エクステンダー)型BEVも電動化車両だ。i3レンジ・エクステンダーは直列2気筒650ccの二輪車向けに開発されたロータックス社製エンジンを発電用に搭載し9Lのガソリンを燃焼させることで、BEVである「i3」の航続距離をさらに106㎞(カタログ値)エクステンド/伸ばす。

この先、スポーツモデルや大型商用車、特殊車両、価格優先のコンパクトカーなどでは引き続きICEのみの既存モデルが販売されるものの、新たに開発される市販車の多くはこうした電動化車両になる。また、HVにしても補機類やバッテリーなどをコンパクト/小容量化でき(=燃費数値の伸び代は少ないが)安価に販売できるMHVも徐々にその数を増やす。

そうした中、2020年5月19日、マツダの新たなBEV「MX-30」の生産がマツダ宇品第1工場(広島県広島市南区)でスタートした。MX-30は2019年の東京モーターショーで発表された新型車で、全体のシルエットはSUVだがルーフはなだらかな弧を描き、後部ドアが同社のロータリーエンジンを搭載した4ドア・4シーターのスポーツカー「RX-8」のように観音開きとなるなど特徴をもつ。

MX-30については、そのプロトタイプ(研究用実験車)である「e-TPV」の筆者による試乗レポートが東洋経済オンラインに掲載されているのでご確認いただきたいのだが、ここでの文末は「このBEVをベースにロータリーエンジン(新規開発で1ローター方式)を組み合わせた、レンジ・エクステンダー型BEV/プラグインハイブリッド/シリーズ式ハイブリッドシステムが登場する」という情報で結んでいた。

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