今こそ身につけたい、財務3表「超入門」(後編) これだけ知れば四季報データを使いこなせる

東洋経済オンライン / 2020年7月3日 7時35分

3表それぞれの役割を理解することが、財務3表攻略の早道になる(写真:CORA/PIXTA)

新型コロナウイルスは日本企業の業績に深刻な打撃を与えた。だが、中には危機を追い風に変えて成長を続ける企業もある。その差はどこにあるのかを分析するとき欠かせないのが財務3表だ。なぜ表は3つなのか。3表それぞれの役割を理解することが財務3表攻略の早道になる。新刊『得する株をさがせ! 会社四季報公式ガイドブック』を上梓した会社四季報編集部が、前編に引き続き、財務3表を分析するツボを指南する。

■BSは過去の経営成績の蓄積を示す財産一覧表

PL(損益計算書)の次に理解したいのがBS(貸借対照表)だ。Balance Sheetの略だが、左右がバランスするからバランスシートではない。バランスという言葉がお金を取り扱う場面で使われる場合、それはほぼ〝残高“という意味であり、BSはいわば企業の財産残高一覧表といっていい。

なぜBSは必要なのか。BSは過去の経営成績の蓄積を示しているからだ。PLは単年度の経営成績表であり、たとえ今年大きな赤字を出したとしても、過去にはずっと黒字で資産を貯めてきたかもしれない。つまりフローがPL、ストックがBSともいえよう。

BSとはお金をどう集め、何に使っているかを示したもの。中心線で区切られ、右側と左側に分かれる。右側が「お金をどう集めているか」を表し、左側が「集めたお金を何に使っているか」を表している。言い換えれば、右側のお金がどう変化しているかを、左側は指している。

集めたお金は、現金で持っていたり、在庫という形で商品に換えたり、建物や機械といった資産にしていたりすることもある。どこかの会社に投資し、株を保有している場合もある。そうしたお金の変化を右側と左側で示している。

左右のバランスを見たあとは、「資産」「負債」「純資産」の3つが重要になる。まず集めたお金を示す右側から見ていこう。右側は「負債」「純資産」の2つで構成される。

右側上の「負債」は文字どおり借金だ。他人から借りてきたお金であり、いずれ返す必要がある資金となる。銀行からの借入金に加え、社債もこちらに含まれる。

一方、右側下の「純資産」は、返す必要がないお金となる。株主が出した「資本金」や、自社で稼いだ「利益剰余金」が含まれる。株主は企業の業績に応じて配当金を受け取ったり、売却益を得るために市場で株を売ったりすることもできる。企業にとってみれば、株主からの出資は返す必要のないお金、となるわけだ。

次に何に使ったかを示す左側は「資産」で構成される。現預金や株などの有価証券、在庫、工場の設備や土地などがそれに当たる。

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