河川敷で「闇部活」続けたバレー強豪校の大問題 自粛要請を無視した「中学日本一」の衝撃実態

東洋経済オンライン / 2020年7月8日 7時20分

休校中の「闇部活」その驚くべき実態とは?(写真:Matt_Brown/iStock)

コロナで休校中の5月。河川敷に黄色と青のバレーボールが舞っていた。

「何?あれ、部活やってんの?」

通行人が振り返るほどの大人数。20人近くの男子中学生がバレーボールの練習をしていた。パイプ椅子にどっしり座るのは教員歴30数年のベテラン顧問。ほかにコーチら数人の指導を受ける活動は、3時間みっちり行われた。

「立ち入り禁止」の柵を飛び越え、有料エリアで隠れて練習を行っていたのは、都内のA中学校男子バレーボール部。中学生日本一になった実績を持つ強豪校だ。揃いのチームシャツこそ着用していないが、きびきびした動きと、大人の指示を受け素早く動くさまは部活動の練習だとわかる。

後日、公園を管理する公社の職員が注意をしに行くと、逃げるように立ち去ったという。

「注意したにもかかわらず、何度も有料の場所で練習していた。注意しに行った職員が異なるので断言はできないが、同じ団体だと思うのですが」と職員は困惑する。

■文科省に従わず、休校中断続的に3カ月部活を強行

コロナ感染拡大を防止するため、休校中の部活動はどの自治体でも禁止されている。文部科学省は3月24日、小中高校における「教育活動の再開等について」という文書を、各都道府県・指定都市教育委員会教育長、各都道府県知事に通達。各地域の感染状況を十分踏まえながら「春季休業期間中はもとより、新学期以降も感染症対策に万全を期すよう」伝えている。

それなのに、学校関係者によると、A中学校男子バレー部顧問は3月は他自治体の体育館を借りるなどして練習を強行。4月から6月上旬に分散登校が始まるまでは、前述のように河川敷などで練習を続けていたという。

若年層に感染者は少ないとはいえ、まったくゼロではない。たとえ本人が軽い症状で済んだとしても、自宅やそのほかで高齢者などに感染させてその人の命を脅かす可能性は依然として高い。部内でクラスターが起きたらどうするつもりなのか。

そのうえ、このようなコロナ禍の“闇部活”を断った家庭の生徒らが、顧問によって嫌がらせを受けていた。分散登校から通常登校になったばかりの6月下旬に行われた都外の遠征合宿に、闇部活を拒否した生徒を連れて行かなかった。練習中に「コロナ(休校中)でも参加した組は」「参加しなかった組は」といった言い方で、差別的な扱いをしていた。

緊急事態宣言が出る中で日本全国が自粛に耐える中、いたって「常識的な行動を取る者が悪」で、「常識に欠けるものが正義」という曲がった倫理観が、この部ではまかり通っている。

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