大学入試「英語4技能検定」から考える受験戦略 受検のメリットと攻略を握るカギとは

東洋経済オンライン / 2020年9月1日 7時50分

大学入学共通テストへの導入が見送られた英語4技能検定試験。受検のメリットと攻略を握るカギとは?(写真:CORA/PIXTA)

■今さら聞けない英語4技能検定試験の実態とは

昨年秋に、突然、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)への英語4技能検定試験導入が見送られ、学校教育に携わる人々や受験生の間には激震が走りました。とくに、これまで英検やGTECなどの外部試験の対策を進めていた受験生は大変戸惑ったことでしょう。

ただ、この一連の騒動の中で、大きく見落とされていることがあります。それは、英語4技能検定試験(=外部検定試験)はこれまでも入試利用はされてきており、これからもその傾向は変わらない、それどころか強まっていくだろう、ということです。

共通テストでの利用が先送りになっているだけで、私立大学を中心に、多くの大学で外部検定試験はこれまでも入試利用されてきましたし、その流れは今年も続き、それどころか一部加速してさえいます。

例えば、今年、上智大学ではTEAP利用型、学部学科試験と共通テスト併用型(外部検定試験は英語の得点に加算)、共通テスト利用型(外部検定試験を英語のみなし得点として利用可能)の3種類の一般選抜試験が用意されていますし、立教大学では文学部以外は英語の独自試験を廃止する(外部検定試験・共通テストを利用する)というかなり大きな変更がされています。

ということは、受験生にとっては、共通テストでの利用が先送りになっていても、外部検定試験のスコアを入試に使うことができる、という状況に変わりないということです。多くの受験生が私大も受験することを考えると、受験生は、国公立大学が第一志望であったとしても、「とりあえず」は英語4技能検定試験を受検しなくてはならなくなっているわけです。

英語教育に関わる端くれとしてこうした状況に関して思うところがないわけではありません。ただ、それでもなおこうした状況が生まれるのには、そうすることになんらかの「メリット」があるからだと考えるのが自然です。では、外部検定試験にはどのようなメリットがあるのでしょうか。大学と受験生という2つの観点から考えてみたいと思います。

少子化が進む中で、危機に瀕しているのは私立大学といえるでしょう。子どもの数が減れば入学してくる学生の数は減り、何もしなければ運営資金が減ることになります。そのうえ、大学にとってビッグイベントである、大学入試の試験実施には多額のコストがかかります。実際に1つの学部の入試で、問題作成や採点の費用などを合わせると、少なくとも数千万円、多いところでは1億円以上のコストがかかる大学もあるようです。

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