「別財布」の共働き夫婦が金欠に陥りやすい訳 結構高収入なのに、なぜかお金が逃げていく

東洋経済オンライン / 2020年9月17日 7時40分

2人で稼げば余裕があると思いきや、お金に困っている共働き夫婦は珍しくない。共働き特有の「落とし穴」に陥るからだ(写真:チータン.C/PIXTA)

コロナ禍の影響で収入が減った人、仕事を失った人も少なくないでしょう。予期せぬ事態に備え、あらかじめ考えておく対応策を「コンティンジェンシープラン」といいますが、コロナに限らず、経済環境が大きく変化していく時代には重要なことだと思います。

中には、「生活に余裕があるから準備なんてしなくても平気」と高をくくっている人がいるかもしれません。とくに、共働きの世帯にコンティンジェンシープランとは無縁の人が多いのですが、隠れているリスクに気づいていないだけ、というケースも少なくありません。

実際にあったケースとともにお話ししましょう。あなたには、思い当たる節がありませんか?

■出世した妻に「お金の話」をしなくなった夫

太田広道さんと妻の裕実さん(どちらも仮名)は、35歳で同い年の会社員夫婦です。キャリアアップが早いのは裕実さんのほうで、管理職に昇進して年収も毎年アップしています。「仕事が楽しい」とのことで、広道さんにクライアントとのやり取りや売上目標を達成したことなどを話したりしています。

しかし、裕実さんはあることに気づいていました。「夫が自分の仕事について私に話すことがなくなったんです……」。広道さんは能力給で働き、「ボーナスがけっこう出たよ」などと、以前は収入についても話していました。「でも最近は一切話しません」と裕実さん。共働き夫婦に何が起きたのでしょうか。

これは、共働きカップルに珍しいことではありません。

共働きでは、住宅ローンや家賃が夫、食費や光熱費は妻などと分担を決めて家計費を出し合うケースが多いので、「決められたお金を出したら、残りのお金はやぶの中」ということになりがちです。夫も妻も、相手が分担している費用以外のお金を何にどう使っているのか、わからない。それぞれの資産も含めて「干渉しない」のが暗黙のルールになっているのです。太田さん夫婦のように、いくらの収入を得ているかさえわからないというケースも少なくありません。

裕実さんは思い切って、広道さんに近況を聞いたそうです。すると、仕事があまり芳しくなく、収入も若干減っていると。広道さんは「いずれ挽回できるからあえて言わなくてもいいと思ったまま、ズルズルと時間が経ってしまった。裕実の仕事が順調そうだったから、見栄もあって言い出しにくかった」と打ち明けたそうです。

広道さんが勤めるのは外資系企業で、給与は成績次第。年次が高い人ほど、また成果主義の給与体系の人ほど、収入の変動が大きい傾向にあります。収入が減っても、稼いでいたときの感覚のまま生活していれば、当然ながら貯蓄はできません。お互いに干渉しない共働きカップルでは、パートナーがそのことに気づかずに貯蓄は増えないまま、となるわけです。

■「教育費の分担」でこじれた共働き夫婦

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