日本人の「美容整形」狙う中韓ベンチャーの思惑 巣ごもり需要で平均単価がアップした企業も

東洋経済オンライン / 2020年10月6日 7時40分

在宅勤務が続き、人と会う機会も減る中で、美容整形のニーズが高まっているようです(写真:アフロ)

コロナ禍で、オンラインで美容整形を申し込む人が増えている。在宅勤務の期間中にスマートフォンでクリニックを探し、1回の訪問ですぐに整形手術を受けられる手軽さが人気のようだ。

さらには、韓国や中国のスタートアップが相次ぎ日本に進出するなど、「アフターコロナ」をにらんだ市場争奪戦も始まっている。

「会社にほとんど行かなくなかった今のうちに目を二重にしたい」。東京都に住む会社員の佐々木亜実さん(仮名、24歳)は新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務となったことをきっかけに「これまで迷っていた」目の整形手術を受けることにした。

クリニック探しに活⽤するのがトリビュー(東京都・渋⾕区)が運営する美容医療予約アプリ「TRIBEAU(トリビュー)」だ。二重、豊胸、脂肪吸引といった分野ごとに施術の内容や利用者の口コミ、経過写真を閲覧できる。

対面のカウンセリングと違い、外出に伴う感染リスクを抑えられるうえ、「オンラインのほうが対面では聞きにくいことも全部聞ける」と佐々木さん。複数のクリニックと相談のうえ、9月に二重の手術を受けた。

■人と会うことが減ったのが大きな要因

トリビューは2017年に中国出身の毛迪(モウデイ)代表が創業したスタートアップ。国内約3000の美容クリニックの情報を提供し、累計ダウンロード数は40万に上る。利用者の8割が10~20代の女性だ。目元や鼻の手術をしている人が多く、平均単価は28万5000円に上る。クリニックごとの症例や体験談を見て比較検討し、予約までできるのが人気の理由だ。

利用者は無料でアプリを使える。クリニックに支払った施術費用の一部がトリビューの収入となる。現在は約300施設と提携。クリニックにとっては従来のCMや交通広告、ネット広告に加えて、アプリ経由で新規患者を獲得できる利点がある。

「コロナ禍で人に会う機会が減ったことで整形手術のチャンスと考える人が増えている」、とトリビューの毛代表は語る。今年4月からオンラインで美容クリニックに施術の相談ができる新機能を投入したところ、8月までに約1000件の利用があった。

初回のカウンセリングをオンライン化することで、来店回数を2回から1回に減らす感染防止対策を狙ったものだったが、想定外の効果もあった。同機能を活用して手術した人の平均単価が一般の予約の2倍となったのだ。

「外出自粛で軽めの施術が減る一方で、肌の手術や顔の脂肪吸引といった大きめの手術が増えている。大型手術は心身の負担が大きく、1~2週間程度は自宅にいたほうが楽」(毛代表)。リモート勤務によって仕事を休む必要がなく、打ち合わせもオンラインとなることで、他人に気づかれることなく、ひっそり手術を行えるというわけだ。

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