「ビジネスで必要な読解力」がない人の根本原因 名文を読んで学ぶだけでは限界がある

東洋経済オンライン / 2020年10月26日 19時10分

書き手が何を言いたかったのかを明確にする必要がある(写真:studio-sonic/PIXTA)

コロナ禍でリモートワークが普及し、対人のコミュニケーションが激減した一方、メールやウェブ会議など、文章やオンラインによるやりとりの重要性が高まっている。相手の顔が見えづらい状況でこそ、これまで以上に必要となるのが「読解力」だ。

あらゆる文章を速く正確に読み解くにはどうすればよいのか。そのコツを解説した樋口裕一氏の新刊『すばやく鍛える読解力』(幻冬舎新書)より一部を紹介する。

■「下手な文章」のパターンを知る

私たちは日々たくさんの文章を目にする。本、新聞、ネット上の記事、SNSの投稿、知人からの手紙、ビジネスメール、会社内の報告書、子どもの作文などなど。だが、世の中にあふれる文章のすべてがわかりやすいわけではない。なかには、下手な文章、わかりにくい文章がたくさんある。

部下の報告書が意味不明であったり、肝心なことが書かれていなかったり、何を言いたいのかわからなかったりして、頭を抱えているビジネスパーソンは大勢いるのではないだろうか。

現実の生活で必要なのは、名文を読解することではなく、実は下手な文章を読解することだといえるだろう。むしろ、下手な文章を読み解き、何が言いたかったのかを明確にすることのほうが大事なのだ。

下手な文章は、うまく伝わるように書かれていないことが多いので、補足しながら読み取る必要がある。実際に読み取るために大事なのは、下手な文章のパターンを知っておくことだ。

以下、下手な文章の典型的なパターンを示すことにする。そして、そのような文章はどこに欠点があるのか、それを正確に読むにはどのように補足して考えればよいのか、そこに表れる書き手の意識の流れはどのようなものなのかを考えてみよう。

●悪い例1(具体例がだらだらと続く文章)​
S社を訪問しましたが、無人の受付口にタブレットが設置されており、そこで行き先をタッチすると担当者が応答するようなシステムでした。

担当のSさんと専用のブースで二人で商談しました。Sさんはタブレットを手にして、打ち合わせ内容を打ち込んでおられました。

タブレットに打ち込んだ内容はほかの担当にも共有されていたかもしれません。30分ほど打ち合わせをした後、電車で帰社しました。

途中、遅い昼食をとりましたが、私が会社に到着したところ、先方から前向きに考えたいという返事がすでに届いていました。

この文章を読んで、多くの人が「何を言いたいのだろう?」と首をかしげるに違いない。

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