交際終了で「デート代半額請求」婚活のリアル 関係が終わるときに浮上する「お金の問題」

東洋経済オンライン / 2020年10月29日 16時20分

そして、そこから3日後、義雄の口座に婚約指輪の代金が振り込まれた。

「今日は、彼女と指輪を買いに行きました」

富生(仮名、37歳)から、ニコニコスタンプつきのLINEが送られてきた。今月の初めに、真由美(仮名、33歳)にプロポーズして受けてもらい、月末には成婚退会も決まっていた。

私からお祝いが言いたくて、その夜、富生に電話をした。

「どこで指輪を買ったの?」

富生は、有名ブランドの名前を口にして、続けた。

「あんな高級ブランド店、これまで足を踏み入れたこともなかったのですが、どれも高いのでびっくりしましたよ」

「ずいぶんと奮発したのね」

「彼女がそこのブランドで指輪を買うのが、夢だったそうなんです。だったらかなえてあげたかったし」

富生の声は終始弾んでいた。うれしそうな声を聞いて、私も幸せな気持ちになった。

■1カ月も経たないうちに、雲行きが怪しくなった

ところが、そこから1カ月も経たないうちに、この結婚話が怪しい雲行きになり、「相談したいことがあるんですが」と、富生から連絡が入った。

「先週、彼女のご両親に挨拶に行ったら、すごく歓迎をしてくださったので、ホッとしたんですが、ここ3日間くらい彼女の様子がおかしいんです。LINEのレスもないし、嫌な予感がします」

困惑しているようだったので、「彼女の変化に心当たりはないか」を聞いた。

「実は、住む場所のことでもめたんですよ。彼女は都内でも都心部に近いところに住みたいようでした。でも、長い目で見たら、賃貸よりも買ってしまったほうがいい。僕の実家の近くなら、一戸建てを買うにしても、手が届かない値段ではない。電車に40分乗れば、新宿に行ける。その話をしたら、『私は生まれも育ちも東京なんだから、住むのは都内限定』と言われたんです。もちろん、それなら都内で検討してもよかったんですが、彼女の言い方がすごく高飛車だったので、こっちもカチンときてけんかになったんです」

富生と私がこの話をした3日後に、真由美の相談室から連絡がきた。

「かなり悩んだようなんですが、今回の婚約は解消したいそうです。指輪をお返ししたいと言っています。いったんウチの相談室に送ってもらうので、その後どうしたらいいか、ご教示ください」

結婚相談所での交際は、確かに仲人間で交際終了を告げ合うのが規定になっている。しかし、それはプロポーズを受けるまでの話だ。

今回は富生のプロポーズを真由美が受けた後の話。婚約した2人は、一緒に指輪を買いに行った。彼女の両親に挨拶にも行った。富生の実家へ挨拶に行く日取りも決まっていた。その後、真由美の気持ちが変わった。富生が、その変化に気付き、「話し合いをしよう」と言っても、彼女はまったく応じなかった。そして、相談室を通して一方的に断りを入れてきた。

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