夫の定年時「5つ以上年下の妻」は注意が必要だ 「専業主婦の妻」は何歳まで夫の扶養に入れる?

東洋経済オンライン / 2020年11月8日 8時30分

「会社員の妻」は収入要件を満たせば、年金と健康保険の被扶養者となり、保険料負担の義務がなくなる。この「おいしい立場」は夫が60歳の定年を過ぎてからいつまで維持できるのか?(写真:xiangtao/PIXTA)

「会社員の夫」と「専業主婦の妻」の場合、妻は社会保険(年金・健康保険)の扶養に入っていることでしょう。今や60歳以降も勤務することが当たり前で、2021年には高齢者雇用安定法が改正され、やがては「70歳定年時代」の幕が開くことにもなりそうですが、そもそも夫が60歳以降会社に勤務し続けると、専業主婦の妻はどれくらいの間、扶養に入ることができるのでしょうか。

■年金は最大60歳まで、健康保険は75歳まで

もし夫が会社員なら、厚生年金被保険者(国民年金としては第2号被保険者)、健康保険被保険者という扱いになります。そして会社から受け取る報酬(給与・賞与)の額に基づいて、負担する厚生年金保険料、健康保険料が計算されます。

一方、妻が社会保険で夫の扶養に入るためには、主として夫が生計を維持しており、妻の年収が130万円未満(一定の障害がある場合や60歳以降については180万円未満)であること、妻の年収が夫の年収の2分の1未満であることが原則です(夫婦が同居している場合)。

ただし、この収入基準を満たしていても、妻自身が勤め、被保険者に該当する場合は扶養に入れません。「106万円の壁」という言葉も登場していますが、従業員501人以上(2022年10月から101人以上、2024年10月からは51人以上)の企業で、週20時間以上、賃金月額8万8000円(年額換算で105万6000円)以上等の条件を満たして勤務した場合は、たとえ年収130万円未満でも、年金、健康保険ともに被保険者となります。

すべての要件を満たしたうえで、扶養に入れることになると、被扶養者自身は保険料の負担がないまま、年金や健康保険の給付を受けることができます。

しかし扶養には年齢制限があります。年金制度上の被扶養配偶者として、国民年金第3号被保険者になれるのは60歳になるまでです。一方、健康保険制度上の被扶養配偶者には60歳以降もなることができますが、最大でも75歳になるまでとなります。あくまで、最大でそれぞれ60歳、75歳になるまでということですので、実際、妻が何歳まで扶養に入れるかについては、被保険者である夫が何歳まで勤務するか、夫婦のうちどちらが年上か、夫婦の年齢差は何歳かによって変わってきます。

国民年金は20歳から60歳まで40年間加入義務がありますが、夫が60歳以降も会社員として勤務している場合は、引き続き厚生年金被保険者になると同時に、国民年金としては第2号被保険者となります。そして、健康保険についても被保険者になります。その夫の「60歳になっていない妻」は引き続き年金と健康保険の扶養に入ることができます。夫が在職中であれば、妻は年金、健康保険ともに保険料の負担をなしとすることもできます。

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