「親になる!」と決めた40代夫婦が直面した事態 15年にわたる不妊治療を経た夫婦の「覚悟」

東洋経済オンライン / 2020年11月15日 11時0分

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家事や育児、介護などの分担をめぐって、家族間で言い争いが増えて、いつのまにか一緒にいて心地よい存在だったはずの家族が「つかれる存在」になってしまった……。そんな話を聞くことがよくあります。

どうして自分の不満が家族に伝わらないの? どうしたら「つかれない家族」になれるの? そんなふうに「つかれる家族」と「つかれない家族」を考察するこの連載。

前回から、インドネシア・バリ島に住む国際結婚夫婦の家事育児事情について紹介しています。前回は、この夫婦が日本で受けた不妊治療について(記事はこちら)、今回は彼らが養子をもらうことになった経緯について紹介します。

■不妊治療でも授かることのなかった夫婦のその後

■友人の一言で火がついた

■妊娠中の若い夫婦に会った

■障害のある子どもが産まれても引き取れますか?

■親になるという覚悟

■実際に親になってみた感想は?

■他人の子どもは叱れなかったけど

■3人はどこにでもいる「普通の親子」

この取材は、娘さんも同席のうえで行いました。お子さんに養子ということは隠しておらず、わかりやすい言葉で少しずつ事実を伝えているそうです。

そんな取材で私がいちばん思ったのは、この家庭に彼女が養子にもらわれてきて本当によかったなということ。正直、実親のもとで暮らしていたら、彼女の人生は、健康状態は、今とはまったく違ったものだったと思うのです。

実際に会った彼女、そしていまSNS上で見る彼女は、健康的で、幸せそうで、きちんとした教育を受けているように見えます。いま幼稚園は新型コロナで休園中なのですが、オンライン授業を受けたりしているそうです。

■日本にも「特別養子縁組」制度がある

ところで、彼らが養子をもらうに至った経緯を、まったく別世界の話のように感じる人もいるかもしれません。

でも実は、日本にも「親が育てるより社会で育てたほうがいい」と判断された子どもは約4万5000人いるのです。そのほとんどの親は生存しているのですが、養育拒否を含めた虐待、親の精神疾患や貧困や服役などが理由で子育てができない状態だそうです。

以前取材したアイスランド人の男性は、養子をもらうことを「世界から恵まれない子どもが1人でも減るならいいことだよね」と表現していたのですが、まさにそういうことなんだなと実感しました。

そして実は日本でも、養子縁組する家庭は少ないとはいえ、以前より増えています。養子縁組をサポートする団体も増えていますし、「特別養子縁組」という実子扱いになれる制度もあります。

というわけで、今回学んだつかれない家族になるヒントは……

子どもができなくてつかれた

里親制度や、養子縁組。
さまざまな制度を通して親になる、
という選択肢も考えてみる。

この夫婦は、長きにわたる不妊治療、養子縁組というハードルを乗り越えてきました。そこに至るには、夫婦の結束は絶対に必要だったはず。そこで次回は、この夫婦の家事育児分担やコミュニケーションについて紹介します。

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。

ハラユキ:イラストレーター、コミックエッセイスト

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