大抵の親が卒倒する「性的逸脱」という過酷虐待 「親がおかしい」と思った子どもにできること

東洋経済オンライン / 2020年11月22日 10時10分

「親がおかしい」そう思ったとき、どうやって過ごしていけばいいでしょうか(写真:筆者提供)

最初に取材応募メッセージを見たときは、正直に言うと、少々ひいてしまいました。子どもの前で平気でアダルトビデオを見る親──。どうかしています。そんな親のもとで育ったこの男性は、どれほど大変だったことか。

佐倉周太さん(仮名、30代)とオンラインで顔を合わせたのは、梅雨がまだ続く、7月の静かな朝でした。ずっと誰かに話したいと思っていたのでしょう、よどむことなく、幼少期からの体験を語ってくれたのでした。

■息子の口に、無理矢理ご飯を押し込む母親

家族構成は父、母、周太さんと妹という、一見、いわゆる「ふつうの家族」でした。父親は小さな工場を経営し、家は持ち家です。けれど家計は厳しく、一家は切り詰めた生活をしていました。専業主婦だった母親は新興宗教にのめり込み、家事をしなかったため、宗教嫌いの父親と、喧嘩ばかりしていたといいます。

周太さんは小さい頃、病気がちでやせており、発育が遅めでした。そのためか、母親はいつも周太さんのことをけなし、否定し続けていたそう。しかもその子育ては、一般にはちょっと理解しがたいやり方でした。

「僕はすごく小食だったというんですが、3、4歳なんて子ども用の茶碗1杯食べるのがやっとじゃないですか。なのにうちの母は、大人の茶碗に、ご飯を大盛りによそうんです。それをいつも食べ残すからガミガミ怒られる。幼稚園の先生が、お弁当はそんなに詰め込まなくていいと言ってくれたこともあるんですが、なかなか直せませんでした」

母親は思い込みが強く、たびたび息子を困惑させていたようです。

「ある日、僕がお母さんに着替えさせてもらっているとき、お母さんのお腹の虫が鳴ったんですよ。グルグルグルって。そうしたら『あんた、お腹が空いてるんだ』と言って、ご飯を無理やり僕の口に押し込めたこともあります。そういうのもあって小さい頃は、ものを食べることに興味がもてなかったんですよね」

これでは小食になるのも無理もありません。食事は幼い周太さんにとって、苦痛ばかりのものでした。

さらに母親には、同じことを何度も聞いてくる癖もあったといいます。

「幼稚園の頃、お友達と少し離れた公園に遊びに行ったんです。心配したんでしょうけれど、僕が帰ってくると『あんた勝手に公園に行ったりして、車にひかれなかった?』『車にひかれなかった?』って20回ぐらい聞いてくる。もしひかれてたら今ここにいないじゃん、と思うんだけど(苦笑)。僕が大きくなってからも、『家の鍵、閉めてきた?』って何度も何度も聞いたりしていましたね」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング