自律神経のバランスを乱す「悪い習慣」の正体 下がった副交感神経をいかに上げて整えるか
東洋経済オンライン / 2020年12月28日 19時0分
体を伸ばさない生活をしていると、体にどのような悪影響を与えるのか。前編記事『何となく不調な人は「伸び」の重要性を知らない』に続いて、順天堂大学医学部の小林弘幸教授による書籍『スゴ伸び』より一部抜粋してお届けします。
■自律神経のバランスが乱れる
体を伸ばさないことによって、筋肉というバネがさびついたり、肩甲骨の位置がズレたりするだけではなく、物理的な圧迫が加わることで、全身の酸素量と血流が低下することをおわかりいただけたと思います。
けれども、健康被害はそれにとどまりません。むしろ、これこそが最も大きなデメリットだと言えるでしょう。それは、全身の酸素量と血流が低下することで、自律神経のバランスが乱れるということです。
自律神経というのは、24時間自動的に作動している、人体の健康維持装置のようなものです。私たちの体は脳がコントロールしていますが、実は脳がそのすべてをコントロールしているわけではありません。
たとえば、人間は呼吸が止まると、生きていくことができません。しかし、いちいち脳が指令を出さなくても、私たちは今この瞬間も、はたまた眠っているときも呼吸をすることができます。また、熱いときに「汗をかいて、体温を下げよう!」と意識をしなくても、自然と体温調節することもできます。
このように、意識をしなくても、外部環境の変化に応じて、生体の内部環境を一定に保つようにコントロールしているのが自律神経なのです。
自律神経は全身に張り巡らされており、血液循環、呼吸、消化吸収、排泄、免疫、代謝、内分泌など、人間が生きていくために欠かせない機能に深く関わっています。とくに、血液循環は自律神経の最も大きな役割だと言えます。たとえば、こんな経験はありませんか?
「布団から立ち上がったときに、頭がくらっとする」
いわゆる立ちくらみですね。でも、しばらくすると元に戻るはずです。なぜでしょうか。横たわっているとき体は床に対して水平なので、血液は全身に等しく行き渡っています。しかし立ち上がると、血液は重力にしたがって足に流れ出します。するとここで、自律神経が危険を察知します。「このままでは脳に血液が行かない! 血管をコントロールして、血液を脳に送ろう」
そして、瞬時に血管が収縮し、足→心臓→脳へと血液が送られます。まるで水が流れているホースを指でギュッとつまんだときのように、ピューッと勢いよく血液が昇っていくのです。
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