コンビニの年始フル営業支える「助っ人」の正体 コロナ禍で24時間営業問題の弱点はかなり改善

東洋経済オンライン / 2020年12月29日 7時40分

年始に休むスーパーが続出の中、コンビニはフル稼働です(撮影:梅谷秀司、尾形文繁、今井康一)

「コロナ禍のなか、一生懸命働いてくれた従業員をねぎらいたい」

首都圏で展開するスーパーのサミットは、正月三が日を休業とすることを決めました。サミットの三が日休業は33年ぶりです。1都3県で132店を展開するいなげやも、商業施設や郊外立地店舗など17店を除き、三が日は休む方針。元日休業する大手で目立つのはイオンぐらいです。

スーパーマーケット業界では、年末年始を休業や時短営業に切り替える動きが広がっています。中小スーパーの業界団体が加盟約1500店舗を対象に実施した正月の休業計画の調査によると、元日休業が77%、元日と2日の休業は42%、例年ほとんど見られなかった元日から3日までの休業は23%にのぼっています。業界団体幹部はよると「例年だと三が日休業の企業は1割にも満たなかった」とのこと。

■コンビニは正月も休まない

これまで、スーパーは年中無休のコンビニに対抗するため元日のみ休業が大半でした。ここ数年は、空前の人出不足と働き方改革の流れから休業が増えていましたが、この年末年始は、コロナ禍というまったく違う理由ながら、さらに休業が加速することとなりました。

一方で、コンビニ各社の動向は逆です。なんと昨年より通常営業に近いかたちとなりそうなのです。今年の年始に50店で休業、時短営業を実施したセブン-イレブン・ジャパンは今回は原則として通常通りに営業する予定です。

ファミリーマートも、休暇を希望した店舗には本部社員がオーナーの業務を代行し負担を軽減する措置をとりつつ、通常営業を続ける方針です。ローソンでは、昨年から今年にかけての年末年始に、全国102のフランチャイズ店で休業実験を行っていました。今年も本部に相談があったフランチャイズ加盟店を対象に、全国の85店舗ほどで年末年始に時短営業や休業を実施します。ただ昨年より実施店舗は少なく、全店舗の1%未満です。

思い起こせば、感染が拡大する直前の今年2月頃までは「24時間営業問題」といわれるくらい、その是非について議論されていましたが、新型コロナウイルス騒ぎですっかり話題から消えました。4月以降、アルバイト先の飲食店が営業自粛になり、生活費を稼ぐことがままならなくなった学生などが、コンビニの求人に飛びつくようにして応募しているのです。

ローソンが今年5月、東京都墨田区の新店開業で求人募集を行ったときの応募数は、なんと340人。募集予定数は20人程度だったため、倍率は実に17倍にも及びます。既存店を含めた自社の求人サイトを通じた応募総数は、4月は前年同月比で約3倍、5月以降も4~7割増という高い水準で推移しているとのこと。セブンやファミマも状況は同じで、8月は両社とも求人応募数が前年同月比で約2倍に膨らんでいるのです。

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