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富士急「格安賃料」、山梨県知事が下した決断 自衛隊・北富士演習場への「二重貸与」も判明

東洋経済オンライン / 2021年1月8日 8時30分

――歴代知事の責任について和解案では、県庁内に検証委員会を設置したうえで、損害賠償請求権の有無などについても調査するとされています。

富士急への県有地の賃貸について、議会を通さずに格安な賃料による契約を締結していた。これは明らかに手続き違反だ。

――この問題を話し合う県議会の特別委員会に、歴代の知事や遺族による意見書が提出されています。それによれば、山本栄彦元知事(在任期間:2003年2月~2007年2月)は「不動産鑑定に基づいて賃料を決定するとの説明を受けたことを覚えている」とする一方、横内正明元知事(2007年2月~2015年2月)の遺族は「和解案は、過去の県政史すべてを非と認め損害賠償請求に応じる和解であり、兄の名誉にかけて絶対に認めるわけにいかない」としています。

一方、後藤斎前知事(2015年2月~2019年2月)の意見書では、専門家で構成される県森林総合利用協議会において、専門的な見識をもって県有地の貸し付けや賃料について協議してもらい、「貸し付け契約の更新が妥当である」との判断がなされたことや、県議会において本件を含めた予算案が承認されたことなどから、当時の自身の判断に故意または過失は一切ないなどと主張されています。

山本元知事、故・横内元知事は任期中に契約更新がなかったことから、この問題について詳しくご存じでなかったのかもしれない。最近になるまで不動産鑑定評価基準に基づく鑑定は実施されていない。

一方、後藤前知事には、私が衆議院議員だった時分に何度も賃料の決め方に問題があると指摘させていただいた。ところが、耳を傾けていただけなかった。後藤前知事の在任期間中に契約更新を迎えたが、地方自治法に基づく適正な手続きが行われなかった。そうした経緯を踏まえて、住民からは行政訴訟が起こされた。

2020年11月30日に県が示した当初の和解案では、1997年度以降の知事の責任を検証するという内容だったが、12月15日に提案した新たな和解案では以上のような事情につき原告サイドの理解もいただき、2017年度以降の行為を対象とする内容に改めた。

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――県議会では、知事が提起した見直し方針について、「提案したその日に即決しろというのは議会軽視もはなはだしい」「説明が不十分である」「突然の方針転換で富士急にあんまりだ」などといった指摘が相次ぎ、議会での和解案の承認に待ったがかかりました。

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