バイデン1/20就任演説で外せない7大ポイント 危機的なアメリカをどう一致団結させるのか

東洋経済オンライン / 2021年1月15日 14時0分

ルーズベルト大統領の就任演説については、その提案の意図として、大恐慌の最中にアメリカが置かれた状況をありのままに評価し、問題解決への政策を指し示すことで国民が持っていた恐怖を和らげたと指摘されています。これは、バイデン次期大統領が対峙することになる新型コロナウイルス感染拡大や経済停滞、人種差別、気候変動といった喫緊の課題との類似性を示唆するものです。

一方、リンカーン大統領の就任演説については、南北戦争が激化していた時でさえ、キリスト教の精神に基づき“誰に対しても恨みを持たず、すべての人へ寛容に接する”ことを訴えた点を評価するものです。言うまでもなく、トランプ政権下で加速し、今やマグマのように大きな塊と化している分断、そして分断された国家を統合するに際しての指針になるものであると指摘したものです。

■ゲティスバーグ演説が示したアメリカの自由

リンカーン大統領の演説で広く知られているのが、南北戦争中の1863年11月19日のゲティスバーグ演説です。同演説では“国民の、国民による、国民のための政府”が有名ですが、ここで注目したいのはその直前の“この国家は、神のもとで、自由を新しく生み出さなければならない”というフレーズです。これには、奴隷制を廃止して真の自由を獲得してこそアメリカ合衆国である、という意味が込められています。ゲティスバーグ演説は、国民がアメリカ合衆国を州の集合体ではなく自由主義に依って立つ1つの国家とみなすきっかけになったと言われています。

先述のとおり『THE HILL』は、バイデン新大統領が就任演説で発する言葉は、不健全な政治を解決する基調になるようなものにすべきであるとしています。まさに、リンカーン大統領のゲティスバーグ演説が、南北戦争という危機の中でアメリカの礎を示したのと同じ役割を期待しているわけです。その意味でも、バイデン新大統領就任演説は、「分断から団結へ」をどのように成し遂げるのか、そのためにどのような政権運営のビジョンを示すのか、どのような価値観を提示していくのかといった点で極めて重要になってきます。

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以下では、7つのポイント――①演説の対象(国内)、②演説の対象(国外)、③対立構造、④ビジョン、⑤世界観、⑥価値観、⑦セルフブランディング(ポジショニング)――を設定し、トランプ大統領就任演説(実際)とバイデン新大統領就任演説(予想)をポイント毎に比較分析していきます。

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