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菅氏を窮地に追い込む与党議員「銀座の夜遊び」 公明・遠山氏は議員辞職、自民党は離党ドミノに

東洋経済オンライン / 2021年2月2日 7時50分

針のむしろに座る事になった松本氏は、当選7回の閣僚経験者で、所属する麻生派では麻生太郎副総理兼財務相の側近中の側近として知られる。政界では人気タレントに模して「永田町のマツジュン」と呼ばれ、国会対策での実績も持つ有力議員。しかも、菅首相とは初当選同期の親しい仲間で、菅、麻生両氏のパイプ役も務めてきた。

小選挙区となった衆院神奈川1区で1996年に初当選した松本氏は、その後、落選と比例復活を経験するなど、必ずしも選挙基盤は盤石ではない。今回の不祥事とその後の対応の拙劣さから、「次期衆院選では苦戦必至」(自民国対)との声が広がる。

一方、遠山氏は参院議員を経て衆院比例九州ブロックで当選し、次期衆院選では神奈川6区での立候補が決まっていた。党内では「将来の代表候補」との呼び声もあり、こちらも「永田町の遠山の金さん」と呼ばれる有力議員だった。

自らツイッターに投稿した謝罪動画では、「申し訳ありませんでした!」と大声で叫び、画面から姿が消えるくらい深く頭を下げるなど、事態の深刻さに身を縮めていた。遠山氏は週末に議員辞職の意向を固めて2月1日、大島理森衆院議長に議員辞職願を提出した。

遠山氏が出馬を予定した神奈川6区は、前回衆院選で公明党が唯一議席を獲得できなかった小選挙区だ。このため、必勝を期す党執行部が将来のエースと目される遠山氏を落下傘の形で投入していた。

今回の不祥事でも「候補者差し替えはない方針」(公明選対)だったが、「創価学会婦人部を激怒させた」(幹部)こともあって、遠山氏は1日、次期衆院選の立候補を断念した。

そうした中、政府は2月2日に緊急事態宣言の延長を正式に決める方針だ。その時点で全国的に新規感染者が大幅に減少していても、死亡者や重症者数が高止まりしている限り、国民の不安は消えない。当然、下落した内閣支持率も回復せず、今回の2議員らの不祥事で自民、公明両党の支持率低下も避けられない。

■都議選への悪影響は避けられず

7月4日の投開票が決まった東京都議選では、前回惨敗した自民党は議席回復、公明党は前回以上の勢力確保がそれぞれの目標だ。しかし、今回の不祥事で都民がそっぽを向く不安は拭えない。とくに公明党は「選挙への悪影響は確実」(幹部)と嘆く。

1月31日に投開票された千代田区長選では、自公の推薦候補が小池百合子知事が支援した都民ファーストの会推薦の新人候補に敗れた。同日投開票の北九州市議選でも、自民公認候補の現職が6人も落選する事態となった。10月までに必ず実施される次期衆院選までに自公両党への逆風がやむ保証はない。

しかも、横浜市の区分けにより、松本氏の神奈川1区と遠山氏が出馬予定だった同6区は菅首相の神奈川2区を挟む形となっている。「次の選挙では、菅首相も自粛破りと批判されるのは確実」(自民選対)との厳しい見方も出る。

菅首相は、国会質疑で2度目の特別定額給付金の実施を否定した際、政府のセーフティネットとしては「最終的に生活保護がある」と発言して大炎上した。伝家の宝刀となる解散権も、「現状のままでは、抜く力すら失う」(自民長老)との見方も広がる。

菅首相が最後の頼りとするワクチン接種が難航するような事態ともなれば、今回の「銀座の夜遊び」が自民党内の菅降ろしの伏線となり、「新年度予算成立後の4月政変が現実味を帯びる」(同)との不穏な予測も出始めている。

泉 宏:政治ジャーナリスト

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