トップコンサルも重宝!「おでん図」のすごい力 全体が可視化され気づきを得られる「ポンチ絵」

東洋経済オンライン / 2021年2月15日 10時0分

コンサル業界でよく使われる「ポンチ絵」は、「おでん」に似ているかもしれません(写真:sakatan / PIXTA)

コンサル業界には「ポンチ絵」という業界用語がある。議論を整理するための簡単な図、概念図のことだ。人に見せるための図ではなく、自分を含めその場にいる人の思考を可視化・整理する「ポンチ絵」は、一見ただの落書きのようにも見えるが、眺めていると新たな気づきを得られるという力がある。

外資系の事業会社やコンサルティングファームを経て、いまはビジネススクールで教鞭をとり、『武器としての図で考える習慣:「抽象化思考」のレッスン』を上梓した筆者が、自身が最初に教わったポンチ絵「おでん」について紹介する。

■おでんの正体はビッグ・ピクチャー

私が、最初に「ポンチ絵」に出合ったのは、まだ私が駆け出しのコンサルタントの頃のこと。

ホワイトボードに図を描いて議論を前に進めることが得意なベテランコンサルタントがいました。その人の描いていた図がポンチ絵でした。

みんなはそのポンチ絵のことを「おでん」と呼んでいました。その形がおでんに似ていたのです。

□が現状。〇が目標。△が道筋です。そしてみんながそれぞれに思ったことを述べ、ベテランコンサルタントが、その意見をこの「おでん」の中に書き込んでいくと、なぜかその議論がうまくかみ合い、この「おでん」の中に収まっていく。

そして、気付くと問題解決の道筋が見えてくる……。そんな不思議な感覚でした。

なぜ、こうもうまく議論がかみ合っていくのか? その理由は、この「おでん」は、現状からあるべき姿に至るまでの「ビッグ・ピクチャー」だったからです。全体像だから、どんな議論でもうまく吸収できる。関係性もハッキリわかる。そんな感じです。ちなみに、ヨコ軸は時間、タテ軸はものごとのレベル感です。

「おでん」がビッグ・ピクチャーだったからこそ、つまり、各論や細部にとらわれる若手コンサルタントが見失う全体像だったからこそ、この「おでん」には大きな意味があったのです。

■空白にうまみが隠されている

また、おでんの余白(汁にあたる部分ですね!)は新たな気づきのヒントにもなります。余白を見るということは、何か抜けていないかと、図を「健全に疑ってみる」ことにつながり、新たな切り口や新たな要素を強制的に思いつくためのきっかけになるからです。

余白が発想を刺激する。その余白に新たな着想が書かれていく。これは、余白が発想を広げることを支援し、新たな着想が図を豊かにしていくという好循環です。

例えば子どもが小学校の高学年になって、将来を考え始めたとき、描く「おでん」は次の図のようになるかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング