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「ファンが消えた」プロ野球キャンプの驚愕実態 例年にぎわう「赤ヘルの街」も大きなダメージ

東洋経済オンライン / 2021年2月27日 11時30分

人影が消えた宮崎県日南市の広島カープのキャンプ地(写真:筆者撮影)

新型コロナ禍の日本は、1月7日に緊急事態宣言を再発出した。今回は全国ではなく1都3県、その後2府4県が追加されたが、独自に非常事態宣言した地域もあり2月7日まで国民には再び厳しい自粛が要請された。さらに緊急事態宣言は栃木県を除いて3月まで延長となった。

そんな中でNPB(日本野球機構)は例年通り、2月1日からの春季キャンプを実施した。

「こんな状況でキャンプなんかしていいのか。開幕まで活動を控えるべきだ」と思った人も多いと思うが、プロ野球は春季キャンプをしなければならない事情がある。

プロ野球の「憲法」である「野球協約」の173条(ポスト・シーズン)には、

球団又は選手は、毎年12月1日から翌年1月31日までの期間においては、いかなる野球試合又は合同練習あるいは野球指導も行うことはできない。

とある。プロ野球チームは11月30日に一度選手の管理を解いて、翌年2月1日に再び招集し、新たなチーム作りを開始するのだ。これを春季キャンプという。

■春季キャンプ実施が必須の背景

チームメンバーの大部分は前年から在籍しているが、退団した選手、移籍してきた選手もいる。ドラフトで入団した新人も新外国人選手もいる。監督やコーチは練習、練習試合、オープン戦などで、これらの選手の能力を見定めて、新たなチームを作っていくのだ。

プロ野球チームを「劇団」に例えるならば、春季キャンプは「キャスティング」から「本読み」「舞台稽古」までのプロセスに当たる。このプロセスを経なければ「プロ野球」の幕を開けることはできないのだ。今季の開幕を3月26日と決めた段階で、春季キャンプを例年通り実施することは必須の条件となっていた。

世間の批判もある中での実施となる。NPB、そして12球団はかつてない厳しい態勢を敷いてキャンプを実施している。

NPBは「新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」を発表。緊急事態宣言の発出により、宮崎、沖縄で行われる12球団すべてのキャンプが無観客となった。またキャンプイン後は選手、指導者、球団スタッフは定期的にPCR検査を実施。さらに、報道陣、解説者など来場者にもPCR検査を義務づけた。まさに厳戒態勢である。

筆者は毎年春季キャンプの取材をしている。今年は躊躇したが、変貌した新型コロナ禍のキャンプの実態を見つめることとし、各球団に取材申請を出した。

即座に「取材をご辞退いたします」と返ってきた球団もある。取材陣も最低限に絞りたいとのこと。これも1つの見識ではあろう。取材を許可した球団からはすべて「PCR検査の陰性証明の提示」を求められた。またキャンプ地で立ち入ることができるエリアについての書類を送ってきたり、その日の行動報告書の提出を求めてきた球団もあった。

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