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コロナ禍で3店閉店「世界の山ちゃん」次の一手 干物とおばんざいの新業態店「ひもの亭とと」

東洋経済オンライン / 2021年3月7日 9時0分

2020年11月、「世界の山ちゃん」の新業態店として名古屋・旧金山店にオープンした「ひもの亭とと」(筆者撮影)

新型コロナの感染拡大によって大きな打撃を受けている飲食店。とりわけ居酒屋は大幅に売り上げが落ち込み、経営の危機に瀕している。政府や自治体からの支援は事業所ごととなるので、個人経営の店よりも複数の店舗を構える大手チェーンのほうがより深刻だ。

「世界の山ちゃん」といえば、コショウ辛さが際立つ「幻の手羽先」が有名な名古屋を代表する居酒屋チェーンである。関東や関西、海外にも展開していて、コロナ前は年商80億円だったのが、コロナ禍で売り上げがマイナス70%まで落ち込んだ。

■「幻の手羽先」に代わる名物を模索

JRと名鉄、地下鉄、バスが乗り入れる金山駅は、名古屋駅や栄駅に次いで利用客が多く、周辺には数多くの居酒屋が軒を連ねている。「世界の山ちゃん」もこのエリアを重要視しており、6店舗を出店していた。ところが、新型コロナの影響で3店舗を撤退、現在は金山総本店と金山西店、金山南店の3店舗になってしまった。

「金山エリアだけでも年間5億円以上の売り上げがありました。とくに25年間にわたって営業していた金山店を閉めるのは断腸の思いでした」と、語るのは「世界の山ちゃん」を運営するエスワイフードの業態開発部長、堺和也さん。

堺さんは2018年12月、名古屋・栄に飲茶が楽しめる新業態店「世界のやむちゃん」をオープンさせた。その人気はすさまじく、ランチタイムが過ぎた14時から16時でも満席の状態が続いた。客層の大半は女性で、これまで「世界の山ちゃん」に足を運んだことがなかった客層を取り込むことに成功したのである。そんな堺さんに課せられたのは、旧金山店を新業態店へとリニューアルさせることだった。

まずは、実際に繁華街を歩いて、コロナ禍でもはやっている店を分析することにした。すると、「餃子の王将」が目に飛び込んできた。会社帰りのサラリーマンが1人、もしくは2〜3人で餃子をつまみながら生ビールやハイボールのジョッキを傾けているのを見た。その隣には居酒屋があったが、店内はガラガラだった。コロナ禍では居酒屋という業種そのものが敬遠されていることをあらためて実感した。

さらに、郊外やロードサイドにも目を向けると、焼肉店や回転寿司店などが賑わっていることがわかった。焼肉に限らず、しゃぶしゃぶやステーキ、ハンバーグなど肉をメインに扱う業種もお客さんで賑わっていた。が、これらに参入したとしても競合店が多いので断念した。

「焼肉店や回転寿司がはやっているのは、会社帰りに飲みに行く機会が減っている分、家族との外食にお金をかけているのだと思いました。そこで魚介を使った料理、それも干物で勝負ができないかと考えたんです。本当においしい干物であれば、お1人様あたり1000円くらいはお支払いいただけるだろうと」(堺さん)

■商売は仕入先と心を通い合わせてこそ

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