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1本2億円も!過熱する「ウイスキー投資」の驚愕 拡大が続く市場、投資するファンドも登場

東洋経済オンライン / 2021年4月10日 19時30分

世界が注目する「イチローズモルト」を製造するベンチャーウイスキー社秩父蒸留所(写真:石阪友貴)

2010年ごろから続く世界的なウイスキーブームですが、最近のトレンドは大きく2つあります。新著『人生を豊かにしたい人のためのウイスキー』を上梓した、ウイスキー文化研究所代表でウイスキー評論家の土屋守氏が解説します。

前回:日本が世界5大ウイスキーに入った衝撃的理由

■オークションで高額取引されるウイスキー

最近のウイスキー業界のトレンドの1つ目は、ウイスキー投資です。2019年8月に行われた香港ボナムズのオークションにおいて、埼玉を拠点とするベンチャーウイスキー社のイチローズモルトのカードシリーズ54本セットが約9750万円(719万2000香港ドル)で落札されました。

カードシリーズは、2005年から2014年にかけて順次発売されました。それぞれのボトルには異なる樽で熟成された原酒が瓶詰めされており、54本すべてがそろったフルセットは、世界に数セットほどしかないといわれています。とても貴重なものなのです。とはいえ、発売時の価格は1本平均で1万5000円、54本そろえても81万円です。それがおよそ120倍の価格で落札されたわけですから、出品者もさすがに驚いたのではないでしょうか。

また、2019年10月には、イギリスのサザビーズで60年物の「ザ・マッカラン」が約2億1750万円(150万英ポンド)で落札されました。このマッカランは1926年に蒸留されたのち、60年間シェリー樽で熟成されていたという代物です。同じ樽から瓶詰めされたものが30~40本あるといわれており、そのうちの12本が、1986年に1本100万円で販売されました。

当時発売されたものと、今回オークションに出品されたものとでは、ラベルなどに違いがあり、まったく同じものというわけではないのですが、中身は一緒です。100万円で売られていたものに、33年後に約216倍の値がつく――。夢のような話だと思いませんか。

先述のイチローズモルトの落札者もマッカランの落札者も、おそらくは飲むのが目的ではなく、投資目的で落札したのでしょう。これほど高額な取引にならずとも、自宅に眠っていた、あるいは蒸留所の売店で購入したウイスキーを、ネットオークションやフリマアプリなどに出品する人もいるようです。

近年は、ウイスキーに投資するファンドも登場しています。世界のウイスキー市場は2026年まで拡大が続き、年間平均成長率は5%超を記録すると予測されています。ウイスキー投資ブームも、まだしばらく続くのではないでしょうか。

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