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解散か否か、「コロナ置き去り」の永田町狂想曲 政治日程上、解散時期の選択肢は限られている

東洋経済オンライン / 2021年4月10日 8時30分

4月8日に東京都へのまん延防止等重点措置適用の方針を表明し、質問に答える菅義偉首相(右端、写真:時事)

コロナ第4波への国民の懸念をそっちのけにして、永田町では衆院解散と内閣不信任案を絡めた不規則発言が飛びかっている。

「コロナより政局」というわけだが、「今の政治家の発想はまさに『永田町の常識は国民の非常識』だ」(有力政治学者)との批判を招いている。

今後の政治日程やコロナの感染状況からみて、解散権者の菅義偉首相が「伝家の宝刀」を抜くチャンスはすでに極めて限られている。にもかかわらず、政界ではもっともらしい解散日程を書き込んだ複数の怪文書が出回り、与野党双方に疑心暗鬼を広げている。

■「不信任決議案なら解散」と明言

関西圏ではコロナ変異株が原因とされる感染の爆発が発生。首都圏だけでなく、全国に伝播するのは「時間の問題」(感染症専門家)とみられている。そうした中、与野党幹部の解散発言によって、「国民の政治不信は一段と拡大し、政府と国民が一体となってのコロナ対応もますます困難になる」(首相経験者)ことは避けられそうもない。

3月ごろから散発的に起こっていた政府与党幹部の解散絡みの発言を、一気に公然化させたのが4月6日の菅首相の発言だった。

民放BSの報道番組に出演した菅首相は、9月末までに予定される自民党総裁選挙の前に解散・総選挙を行う可能性を問われると、「当然これはありうるだろう」と語った。さらに、立憲民主党などが今国会で内閣不信任決議案を提出すれば、「(解散断行の)大義になる」と明言した。

「今はコロナの感染拡大阻止が最優先課題」と繰り返したうえでの発言だったが、政界ではすぐさま「五輪前解散もありうる」との臆測が広がった。

伏線は、3月末の「野党が不信任案を出せば直ちに解散で立ち向かうよう菅首相に進言したい」という二階俊博自民党幹事長の発言だった。立憲民主党の枝野幸男代表の「コロナ第4波を招けば内閣総辞職では済まない」との指摘や、安住淳同党国対委員長の「長期自民党政権に、われわれの考え方を伝える重要な方法だ。(不信任案提出の)準備をしたい」という発言への牽制とみられた。

二階氏周辺は「売られたケンカは買うのが当たり前」と凄み、菅首相がダメ押しした格好だ。これに対し、共産党の小池晃書記局長は、コロナ感染急拡大を理由に「今の時期に不信任案を提出する、解散するというのは適切でない」と二階、安住両氏らの言動を批判。

立憲民主の江田憲司代表代行も「与野党が不信任案を出す、出さないと議論していること自体がよくない」と語るなど、解散への怯えもにじませた。

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