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テスラを侮る人に知ってほしい「評価される訳」 利益の源泉をハードからソフトへ移しつつある

東洋経済オンライン / 2021年4月18日 10時0分

テスラの時価総額をトヨタのそれよりも大きくした画期的なビジネスモデルとは?(写真:Qilai Shen/Bloomberg)

昨今の経済現象を鮮やかに切り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第41回。

■テスラの時価総額はトヨタの3倍

テスラは、自動車のハードとソフトの切り離しに成功し、「購入後にインターネット経由でアップグレードできる」という新しいビジネスモデルを確立した。EV(電気自動車)や自動運転の時代になると、自動車メーカーの付加価値の源泉はハードからソフトに移行せざるをえないが、それを実現する仕組みができたのだ。テスラの時価総額がトヨタを抜いたのは、そのためだ。

アメリカのEV専業の自動車メーカー、テスラの株価は、2020年1月には100ドル程度だったが、2021年1月末には880ドルになった。

その時価総額は、2020年1月末に1000億ドル(約10兆9900億円)を突破し、フォルクスワーゲンを抜いた。そして、7月1日には、トヨタ自動車を抜いて、自動車メーカーとして世界第1位になった。

2021年4月中旬の株価は680ドル程度。時価総額は6498億ドルで、トヨタ自動車の2157億ドルの約3倍だ。

テスラの年間販売台数は、わずか50万台だ。それに対して、トヨタは1000万台を超える。利益も、トヨタが年間2兆円超であるのに対して、テスラはごく最近まで赤字を続けていた。

それなのに、なぜ時価総額が世界一になるのだろうか?

これからは、ガソリン車の生産は禁止され、自動車はEVになるからか? しかし、EVを生産しているのはテスラだけではない。

「単なるバブルではないか」、と多くの人が考えるだろう。事実、そのように解説した記事もたくさんある。

しかし、テスラの株価急騰は、バブルだとして切り捨ててしまうことのできない、非常に重要な変化を反映している。

テスラは、これまでなかったまったく新しいビジネスモデルを構築しつつあるのだ。

このことを知るには、テスラ社のウェブサイトにアクセスして、「コネクティビティ」や「アップグレード」というページを見るとよい。

「コネクティビティ」とは、音楽やメディアのストリーミング、交通情報表示など、データを必要とする機能の利用だ。購入時に「スタンダード」であっても、購入後に月額990円を払えば、機能がより高度の「プレミアムコネクティビティ」を利用できる。

「アップグレード」とは、購入後に、車の機能アップさせることだ。購入者のニーズに合わせてテスラ車をカスタマイズできる。

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