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小此木氏、「横浜市長選出馬」の複雑怪奇な舞台裏 横浜へのカジノ誘致反対で菅首相に反旗か

東洋経済オンライン / 2021年7月2日 11時0分

6圧25日、閣議に臨む菅義偉首相(中央)と小此木八郎国家公安委員長(右)(写真:時事)

国家公安委員会の委員長を務めていた自民党の小此木八郎衆院議員(56=神奈川3区=)の横浜市長選(8月8日告示・22日投開票)出馬が永田町に波紋を広げている。

閣僚を辞職しての市長選出馬は極めて異例のこと。菅義偉首相(神奈川2区)の最側近でありながら、菅首相が目指すカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜誘致に反対を表明したからだ。

しかも、国家公安委員長は目前に迫る東京五輪・パラリンピック警備の最高指揮官でもある。与党内では「東京五輪直前の辞職はありえない」(有力閣僚)との批判が噴出する一方、野党からは「菅政権の内部分裂の始まり」(立憲民主幹部)との声が出る。

■IRの横浜誘致反対を明言

小此木氏は6月25日、菅首相と官邸で会い、横浜市長選への出馬を理由に閣僚の辞表を提出。その後の記者会見で「コロナ対策の途中での退任なので、無責任のそしりは免れないが、横浜市長選に力を傾ける。私自身の政治判断だ」と出馬への決意を語った。

さらに、同日夕には横浜市内での記者会見で、争点になっている横浜港・山下埠頭(ふとう)へのIR誘致について、「取りやめる」と明言した。IRは菅政権の観光政策の目玉だが、小此木氏は「IR自体は賛成だが、横浜では信頼が得られず、環境が整っていない」と反対の理由を説明した。

小此木氏は、菅首相が父親の彦三郎氏(故人)の秘書だったことなどから、最側近とみられている。自らの方針に逆らう形でのIR横浜誘致反対での小此木氏の市長選出馬に、菅首相はしばらく沈黙したうえで、「わかった。お疲れ様でした」と辞職を了承したとされる。

小此木氏辞職を受けて、菅首相は直ちに後任の国家公安委員長に棚橋泰文・自民党行政改革推進本部長の起用を決めた。棚橋氏は同日の菅首相との会談後、「微力ではあるが、東京五輪を前に警備計画等、至急やっていかなきゃいけない。一寸の油断もできないので全力を尽くす」と決意表明した。

菅政権での閣僚辞任は、五輪担当相から東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長に転じた橋本聖子氏に次いで2人目。五輪開催直前に警備責任者である国家公安委員長が交代することについて、菅首相は「これまで関係機関が連携してしっかりと準備しているので、万全の態勢で乗り越えることができると判断した」と支障はないことを強調した。

■菅首相と小此木氏は「家族同然の付き合い」

市長選出馬の小此木氏は衆院議員も辞職する必要があるが、「8月8日の告示までに辞める」と語った。

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