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"本州最北端"に充実の路線、青森ご当地鉄道事情 旅客・貨物の大動脈、地方私鉄、新幹線が駆ける

東洋経済オンライン / 2021年7月4日 6時30分

津軽線も末端で線路が途切れる盲腸線である。だからそこから先の旅をどうするかには頭を悩ませる。北海道新幹線奥津軽いまべつ駅に近い津軽二股駅から乗り合いタクシーに乗って津軽鉄道の津軽中里駅を目指してもいい。

この移動手段、以前は定期運行の路線バスだったのだが、お客の少なさからか2020年に乗り合いタクシーになってしまった。前日までの予約が必要になるので、気の向くままの旅であれば青森駅まで戻るのが正解なのだろう。

また青森駅に戻ってきたら、奥羽本線という東北第二の大動脈に乗り継ぐとしよう。新幹線のターミナルである新青森駅を経て、山をひとつ越えれば津軽平野入り。青森県第三の都市である弘前市のターミナル・弘前駅にやってくる。

弘前は、江戸時代まではむしろ青森市よりも大きな町だった。青森県の西部を治めていた津軽氏弘前藩の城下町として、大いに栄えていたのだ。その頃、青森は弘前藩の外港にすぎなかった。時代とともに町の立場が入れ替わってしまうことは珍しくないが、青森逆転の背景にはやはり青函連絡という役割を得た鉄道の存在があったのだろう。

さて、この弘前には2本の私鉄路線が延びている。JR弘前駅から東に走って平川市・黒石市方面を目指す弘南鉄道弘南線、そして弘前の中心市街地にほど近い中央弘前駅から南に走って大鰐(おおわに)方面を目指す弘南鉄道大鰐線だ(大鰐線は正確には大鰐駅が起点)。

大鰐線は大鰐温泉という観光地にも通じているので観光利用がないこともないが、JRの奥羽本線も大鰐温泉駅として乗り入れているのでどうしたって利便性には劣る。弘南線も同様で、どちらも地元の通学輸送が主たる役割。利用者は年々減少気味で厳しい状況に置かれているという。

■“青森”を堪能できる路線

ただ、青森県最高峰である岩木山を遠く見ながらリンゴ畑の広がる中を走っていくローカル私鉄は、乗っているだけでも十分“青森”を楽しめるのではないかと思うのだが、いかがだろうか。

弘前から奥羽本線に乗ってそのまま南に行けば、奥羽山脈を抜けて大館を経て東能代、そして秋田へと通じる。つまり青森と秋田を結ぶ役割を得ているというわけだ。

特急「つがる」もここを走っており、青い森鉄道線以上に今でも大動脈らしさを保つ。ただ、時間と気持ちに余裕があるならば、特急の旅よりもやはりローカル線の旅のほうが楽しい。乗るべきは、全国屈指の観光路線・五能線である。

五能線は弘前駅の少し北にある川部駅で奥羽本線から分かれて北西に向かい、五所川原駅で津軽鉄道を分けてさらに西へ。土偶の姿をした怪しげな駅舎の木造(きづくり)駅などを通り、港町の鰺ケ沢駅あたりからは日本海沿いをゆく。ここから先は千畳敷やら沖合の奇岩やらが車窓から楽しめる絶景区間で、1997年からは観光列車の「リゾートしらかみ」が走っている。

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