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日立、三菱電、海外…大揺れ「鉄道メーカー」総決算 欧州3強は合併で2社に、中国中車は国外苦戦

東洋経済オンライン / 2021年7月5日 7時0分

国内でのシェア拡大余地は乏しく、鉄道事業のさらなる成長のためには海外展開を強化するしかない。その鍵を握るのが空調装置である。

シーメンスやアルストムは自社でモーターなどの電機品を製造しており、三菱電機の食い込む余地は少ない。だが、空調装置は手掛けていない。そこで、三菱電機は空調装置を武器に世界市場に攻勢をかけている。たとえば、ロンドン地下鉄が2010〜2015年に導入したボンバルディア製の新型車両には三菱電機製の空調装置が搭載された。

その矢先、同社の長崎製作所で生産されている鉄道車両向け空調装置と空気圧縮機(コンプレッサ)について不正な検査が行われていたことが明らかになった。空調装置の不正検査は1990年から行われており、その期間は30年以上にわたる。長崎製作所では1950年の初生産以来、これまでに国内・海外合わせ16万台以上の空調装置を生産してきたが、最大でそのおよそ半分にあたる8万4600台の検査が不正に行われていた可能性がある。

「鉄道車両という社会のインフラを担う案件に対して30年以上にわたって不正な検査が続けられてきた。ものすごく大事なことが欠落していると言わざるを得ない」。杉山武史社長は7月2日に都内で行われた記者会見で引責辞任する意向を表明した。鉄道会社側は「使用中の製品に不具合があったわけではなく、三菱電機との取引をやめることは考えていない」(JR九州)といった形で静観の構えだが、安全性への信頼性を低下させたことは、今後の世界展開にも影響を及ぼしかねない。

大坂 直樹:東洋経済 記者

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