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任天堂Switch「5年目の刷新」に透ける自信と悩み 売れ行きはなお絶好調、ゆえに難しい「見極め」

東洋経済オンライン / 2021年7月15日 7時40分

スイッチの販売拡大は任天堂の業績を押し上げた。2021年3月期決算では、純利益が4800億円超に到達。前期比で85%の急成長で、最高純益(2009年の2790億円)も大幅に更新した。

任天堂の歴史を見てもかつてないほど絶好調のスイッチだが、それゆえの“悩ましさ”も強まっている。

ゲーム機のライフサイクルは基本、6年程度といわれている。従前の任天堂の展開を見ても、そのくらいのタイミングで後継機を投入し切り替えを行ってきた。

スイッチはというと、2021年7月時点で発売から4年4カ月が経過。過去の経験からすれば、ライフサイクルはすでに終盤にさしかかり、後継機への切り替え時期を探り始める頃だ。

だが先述のとおり、スイッチは発売5年目にしてなお絶好調。2022年以降も『メトロイドプライム4』や『スプラトゥーン3』など世界的な人気タイトルの発売が控え、ハードの販売にも寄与するとみられる。

こうした点を踏まえると、今回の上位モデル投入は“まだしばらくスイッチの時代を維持していく”という任天堂の明確な意思表示とも受け取れる。が、その間にもライバル各社は新機種投入で先へ進む。

ソニーグループが2020年秋に発売した「PlayStation 5」は、最先端の半導体で情報処理能力を一段と高め、超高精細なグラフィックも実現した。同じく2020年秋にアメリカのマイクロソフトが発売した「Xbox Series X/S」も、画質や処理速度の向上を売りにする。

■陥りたくない「ハードの陳腐化」

これに対し任天堂のスイッチは、4Kに対応していないなど、スペックの面で大きく見劣りする。

それでも売れているのだから、目下この状況を気にする必要はないかもしれない。が、消費者からつねに新鮮味や驚きの提供を求められるエンターテインメント企業として、ハードの陳腐化は避けたいのも事実だ。

ハードの切り替えはその後のソフト販売戦略や広告宣伝、在庫管理などに大きく影響する。タイミングを間違えば大きな損失を出すことにもなり、ゲーム業界の各社にとっては極めて重要な経営判断だ。

任天堂はいつまでスイッチで稼ぎ、いつ後継機を投入するべきか。スイッチの販売が好調であるゆえに、その見極めは難しさを増す。

武山 隼大:東洋経済 記者

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