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怖い税務調査、「節税」策のここが油断できない 名義預金や賃貸不動産で目を付けられる箇所

東洋経済オンライン / 2021年7月28日 10時0分

相続税や贈与税の税務調査ではどこに注意すべきか?(写真:吉野秀宏 / PIXTA)

近年は相続税に対する税務調査のリスクが高くなっている。2015年に課税最低限である基礎控除の金額が大きく引き下げられたこと、そして高齢化もますます進み相続税の課税対象者が増えているからだ。

税務調査対策を考える際、まず押さえるべきは、「質問検査権」というルールだ。これは、国税調査官が持つ税務調査の権限を意味しており、税務調査で国税調査官がチェックできる資料、ヒアリングできる事項などについて定められている。

この質問検査権については、相続税の調査で必要がある場合、相続人などの一定の者に対して、質問をして相続財産に関する資料の検査や提示・提出を求めることができる、とされている。注目してほしいのは、相続財産に関する、という要件だ。

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■趣味や生い立ち、日記の確認はできない

相続税の税務調査は言うまでもなく、申告した相続税の税額が正しいか否かをチェックするために行われるもの。相続税は相続財産について課税されるから、財産に関する質問に対しては、当然、納税者である私たちは答える義務があるし、相続財産に関する資料は開示しなければならない。

一方、税務調査では国税調査官であっても、相続財産に関係ないことは原則できない。一例として、親などの被相続人に関して、趣味や生い立ちに対するヒアリング、日記の確認などだ。加えて、子など相続人の寝室やプライベートなスペースに国税調査官が立ち入る、といったことも原則としてできないのである。

相続財産に関する範囲は絶対的なものではない。1つ例を挙げよう。「(相続財産に関係のない)被相続人の生前の日記を見たい」と国税調査官が頼んだとする。その際、「いいですよ」と相続人が許可すれば、相続財産には関係ないのに、国税調査官はその日記を法律上の問題なく確認することができる。

すなわち、法律で権限が決まっているが、許可をもらえばその権限を超えても問題ない、というのが質問検査権の本質だ。このため、安易に国税調査官に許可をすると、痛い目に遭う。

それだけにとどまらず、この許可は”黙認”でも問題ないとされている。前述の例と同じ質問をされた場合、ほとんどの方は、許可していいか拒絶していいのわからず、税務署への苦手意識もあって、何も答えないことがむしろ多い。しかし、拒絶がないなら許可したと同じ、と判断されるのが黙認であり、これも税務調査における許可に当たる。言い換えれば、きちんと断らないと何の意味もない、ということになる。

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