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マイホーム購入で「FIRE達成」は遠ざかるのか 「引退後の家賃」を試算したことがありますか?

東洋経済オンライン / 2021年7月30日 19時0分

仮に引退後は月6万円のシンプルな部屋に暮らすとしても、100歳人生を見込めば65歳から35年分、なんと2520万円も必要になります。「老後に2000万円」の予算は倍増します。月12万円の部屋ならその倍ですから5000万円でも足りなくなります。FIREの前提が大きく変わってくるわけです。

これにFIRE期間分の家賃も必要です。40歳リタイアで25年分を確保するなら月6万円の部屋でさえ1800万円です。

さらに指摘を加えると、数十年分の家賃をあらかじめ確保するというのは、さらに難しいところがあります。家賃が改定されて増額する可能性、更新料や家賃保証料等の発生、建て替えなど大家さんの都合による退去リスクなどを考えると実際にはもっと上乗せしておく必要があります。

現役時代は賃貸派でもいいのですが、ことFIRE後、そして老後については死ぬまで居座れる「終の住処」は必要だと考えられるのです。

また、住宅ローン設定者に税制優遇が与えられるのも無視できません。住宅ローン減税はiDeCoと並んで会社員が得られる数少ない税制メリット(所得控除)です。

FIRE達成後は所得がなくなり資産の収益や取り崩しで暮らすことを考えると、所得税・住民税の課税額がそもそも減少し、税軽減メリットを最大限享受できなくなります。そのため、FIRE達成までに家を購入し住宅ローン減税を活用するような視点も必要になってくるのです。

実際問題、FIREに成功した人を見る限り、自宅を確保していることが多いように思います。ついつい「億り人になるプロセス」のほうに注目が集まり、運用テクニックばかりを参考にしたくなるわけですが、むしろ注目すべきは、住宅購入などの「運用以外」の資産形成の部分です。

FIRE成功者やファイナンシャルプランナーは、住宅の購入なども「資産形成の一部」と考えています。ですから住宅購入もシビアに判断します。広い家がほしければ駅から遠く、あるいは郊外に移動する選択もためらいませんし、逆なら狭い家でも許容します。

新築、中古物件についての評価も冷静です。新築物件は、住宅が長持ちするという意味では最上です。しかし「新」というだけで割高でもあります。築5年の中古物件が10〜20%くらい割安になったとしたらその差は数百万円にもなり、無視できません。

一方で中古物件に飛びつくわけでもありません。自分が死ぬまでそこに住めるか(あるいはその家を手放すときに買い手がつく価値があるか)を考慮して物件選びをしています。

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