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新幹線駅なくても超便利、奈良県ご当地鉄道事情 歴史ロマン香る奈良盆地に近鉄・JRの路線網

東洋経済オンライン / 2021年8月1日 8時0分

近鉄京都線の特急は新幹線駅の京都と近鉄奈良を約35分で結ぶ(撮影:鼠入昌史)

全国47都道府県、たいていのところには新幹線の駅か空港がある。おかげで、東京や大阪といった大都市ともほぼ直接結ばれていて、逆から見れば全国どこにでも簡単に行ける、というわけだ。つまり都市部の通勤電車などを除けば、わが国の公共交通ネットワークはほとんどが新幹線と飛行機によって担われているといっていい。

ところが、である。悲しいことに47都道府県のすべてに新幹線駅と空港があるというわけではないのだ。新幹線は通っているところが限られるから仕方がないが、空港なら47都道府県、せめて最低1つずつはあってもいいような気もする。しかし、47分の4、4つの県には新幹線駅も空港もない。

■まずは京都と奈良を結ぶ2路線

その4つの県とは、山梨・三重・福井・奈良(いちおう福井県には福井空港があるが、今は定期便が飛んでいない)。今回はこの4県のうち、奈良県の鉄道を旅してみようと思う。

奈良県(に限らずほかの3県もだが)は新幹線も空港もないとはいえ、必ずしもアクセスが不便というわけではない。それはなぜか。隣接する府県に大ターミナルがあるからだ。新幹線の「のぞみ」が停まる京都駅と新大阪駅だ。このうち京都駅からは2本の路線が奈良県に向かう。JR奈良線と近鉄京都線、まずはどちらに乗るべきか。

途中でどこを通るかを考慮しなければ、どちらを選んでもとくに大きな違いはない。どちらも奈良県の県庁所在地にして最大の都市である奈良市に向かう。ならば、鉄道ネットワークの中心は元国鉄、すなわちJRにあるという基本に従って、JR奈良線に乗ることにしよう。

奈良線はおおむね木津川の東側を南に走り、本来は京都府最南端の駅、木津駅を終点とする(なので奈良県に入らない奈良線、なのだ)。が、それではあまりに不便なので、関西本線(大和路線)に乗り入れて奈良駅まで向かっている。

この奈良線の看板列車は“みやこ路快速”である。みやこ路、つまり2つの古都を相互に結ぶ快速列車。京都―奈良間の所要時間は約45分だ。これが長いか短いか。東京だったら45分の通勤時間などざらにある。だから2つの古都は以外に近いといっていい。

では、ライバルの近鉄京都線ではどうか。東京方面から奈良を訪れる人は、だいたい京都駅から近鉄京都線に乗り換えるという。京都駅の新幹線の改札口を出るとすぐ目の前に近鉄の乗り場があるから乗り換えが便利だというのもあるだろう。近鉄には特急があるから、というのも理由になりそうだ。

■近鉄奈良駅は有名観光地に近い

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