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アメリカ軍「アフガン撤退」日本と韓国への意味 アフガン動乱はアジア情勢に影響を与えるか

東洋経済オンライン / 2021年8月21日 12時30分

アメリカ軍のアフガニスタン撤退は、極東におけるアメリカの同盟国にどんな影響を与えるのか(写真:Victor J. Blue/The New York Times)

1975年4月中旬、北朝鮮指導者だった金日成主席は、毛沢東主席をはじめとする中国共産党幹部と会うために北京へ急いでいた。カンボジア・プノンペンがカンボジア反政府勢力クメール・ルージュに陥落し、ベトナムでは北ベトナム軍がサイゴンでの勝利に向けて躍進していた。アメリカ軍が撤退を迫られる中、金日成主席は中国共産党に、今こそ韓国を解放するときだと語った。

極東アジアにおけるアメリカの同盟諸国が、1960代後半からインドシナ半島で次々と起こった事態に衝撃を受けていたのは間違いなかった。アメリカは朝鮮半島から第7歩兵師団を撤退させ、ニクソン大統領は同盟軍に対してもっと自国の防衛力に頼るようにと告げた。

韓国の朴正煕大統領は秘密裡の核兵器開発計画に乗り出し、台湾もそうした。日本はその選択肢を思案したものの、そうする代わりに中国への接近を選び、ニクソン大統領が中国との国交を発表した後に素早く国交正常化へと動いた。

■焦るヨーロッパと、様子見の構えの日本と韓国

サイゴンの陥落とアメリカが支援するアフガニスタン政府の驚くほど急激な崩壊とを比較する記事が現在、中国やアメリカのメディアを賑わせている。アメリカでは評論家たちが、ヨーロッパやアジアの同盟国がアメリカの決断や信頼性に疑問を投げかける一方、中国とロシアは、急いでその戦略的空白に入り込もうとしている。

ヨーロッパ側の懸念は如実に見て取れるが、それも無理はない。NATO同盟国は自国の軍隊をアフガニスタンの戦争に派遣したものの、今度は大慌てで軍隊や外交官、関係者を撤退させなければならなくなったのだ。

一方、韓国と日本では、今のところまだヨーロッパほどの切迫感はない。両国は今やアメリカの海外駐留軍事力が最大規模で集中する国となり、アメリカ海軍・空軍・陸軍合わせて総勢8万5000人近くが駐留している。

筆者が韓国と日本の元高官や現職顧問らと最近行った会話の中では、アフガニスタンでの混乱は、アメリカと同盟国との関係の重要性を一段と確信させることにつながっていると感じた。極東アジアの政治家たちは、アフガニスタン政府と軍が自国を守るために戦うことを放棄したと指摘するバイデン大統領に同調している。

「カブールの陥落は、考えられているほどアメリカとの同盟関係を損なうことにはならないのではないか」と、元外交官で現在はキヤノングローバル戦略研究所研究主幹を務める宮家邦彦氏は話す。

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