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アメリカ軍「アフガン撤退」日本と韓国への意味 アフガン動乱はアジア情勢に影響を与えるか

東洋経済オンライン / 2021年8月21日 12時30分

保守派日刊紙の中央日報は「アフガニスタンの状況は、強い軍事力を維持することがいかに大切かを示している」と書いた。「北朝鮮は核能力を強化し続けている。こうした状況下では、数十年前に締結された韓米同盟についてどんなに強調してもしすぎることはない」。

進歩主義の人々の間でさえ、アメリカの撤退よりアフガニスタンの変革に失敗した努力不足を問題している。

金大中平和フォーラムの事務局長を務める白鶴淳氏は、今回の敗北はアメリカの韓国に対する安全保障上の取り組みへの信頼を揺るがすようなものではないと話す。「韓国はアメリカ軍が外国の地に永遠に留まることはできないと再認識した一方で、アメリカが今回なぜ敗北して軍を撤退させることにしたのか、またなぜ韓国に軍を置き続けるのかという理由をわかっている」。

元外交官の魏聖洛氏も、「多くの韓国人は、アフガン撤退とサイゴン陥落は類似する点より異なる点のほうが多いと理解している」と同意する。

■「アメリカは同盟国を見捨てかねない」という懸念残る

それでも、カブールからの映像がもたらす精神に大きな衝撃は、アメリカへの依存がいまだに根強い韓国の神経を逆なでする。

かつて対米関係を担当し、北朝鮮との6カ国協議で韓国代表団を率いた魏氏は、「同盟国の能力次第でアメリカが同盟国を見捨てるという懸念が、韓国人には残るだろう」と指摘する。「その意味では、アフガニスタン撤退による混乱は、同盟関係に対するアメリカのメッセージを強化する役割は果たさない」。

一方、今回の件を北朝鮮がどう見ているかはいまだ不透明だ。金正恩朝鮮労働党総書記は、新型コロナウイルスの蔓延を防ぐための国境封鎖措置に加えて、厳しい気候による深刻な経済危機への対応に苦慮している。韓国の文政権からの人道支援の申し出を受けてもそれに応じるどころか、米韓合同軍事演習の実施決定を受け、緊張感を高めるような漠然とした脅しをかけている。

その金総書記は今回のアフガニスタン撤退を、米韓同盟を弱体化させる新たな機会と捉えているのだろうか。例えば、2010年に北朝鮮軍が韓国領の延坪島を砲撃したように、北朝鮮は国境を越えた攻撃を行い同盟に圧力をかける可能性もゼロではない。

だが、「金正恩が今回の件を受けて特に何かをするとは思えない」と、世宗研究所で長年、北朝鮮の専門家として活躍してきた白氏は言う。「彼は最近、国内の経済的な生き残りに完全に集中しており、文政権やバイデン政権が北朝鮮に対して挑発していないのに、挑発行為を行う理由はまったくない」。

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