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新型コロナ医療崩壊の原因は開業医の不作為だ 国民に活動制限を強いるのはムダ弾で筋違い

東洋経済オンライン / 2021年8月27日 7時30分

日本医師会の中川俊男会長(右)と東京都医師会の尾崎治夫会長(写真:時事通信)

新型コロナウイルス・デルタ株の流行で連日のように医療現場の窮状が伝えられている。医療提供体制の問題が指摘されながら拡大がなかなか進まない。 東京都は改正感染症法16条の2に基づき民間病院への協力を要請したが効果はあるのだろうか。何しろ、市井の多くの診療所やクリニックは1年半以上も「熱のある方は保健所へ連絡を」と張り紙したまま、頬かむりして新型コロナの診療に協力していない。勧告や名前の公表ぐらいでは効かないのではないか。

また、大規模病院や療養施設への応援、在宅療養者へのオンラインによる診療支援といった程度では不十分だ。一般の診療所の開業医がインフルエンザの場合と同様に外来診療や往診に応じる体制を作る必要がある。一方で、分科会の医師の一部や知事などが主張する国民へのより強力な活動制限、ロックダウンなどはすべきでない。以下、説明したい。

■感染力が強くなる一方、致死率は低下

まず、新型コロナの被害は第4波までと現状の第5波とでは大きく異なる。簡潔に言えば、新型コロナはより広まりやすくより死ににくい病気になりつつある。テレビや新聞の多くが新型コロナのデルタ株についてネガティブな材料ばかりを強調して報道しているが、データからは異なる姿が見えてくる。

5月中旬をピークとする第4波についてデータを7日移動平均で見るとピーク時には感染者数(検査陽性者数)は6400人、死者数のピークは100人前後で推移した。これに対し、8月20日は感染者数は4倍の2.5万人に達し、その後も2.2~2.3万人で推移しているが、死者数は30~35人で推移し、陽性者数に対する死者数の比率は圧倒的に少なくなっている。下のグラフの山の大きさを見るとわかりやすい。したがって重症者の数は増加しているが比率でみると小さくなっているのだ。

(外部配信先では図表を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

季節性インフルエンザが流行すると国内で1年間に1000万~1500万人が罹患し、約1万人が亡くなる(注)。ワクチンや治療薬にも限界があるからだが、ほかの病気と同様に外来診療を行っている。新型コロナもワクチンや重症化を防ぐ薬も揃いつつあるし、医療現場には換気や防護服など感染制御をしながら治療にあたって回復を促すノウハウが、積み上がってきている。つまり、インフルエンザ並みに診療できる条件が揃いつつある。

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