1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

思春期の子にせこい損得勘定を刷り込む親の盲点 いま話題の「非認知能力」よりもっと大事なこと

東洋経済オンライン / 2021年9月1日 14時0分

要するに、ヘックマン氏のいうところの非認知能力も、ダックワース氏のいうところのやり抜く力も、経済的な成功には寄与するかもしれないが、人生の終盤における幸福感には関係ないということだ。

論文の言わんとするところを私なりにまとめれば、子どもに本当に幸せになってほしいなら、せこい損得勘定を刷り込むなという話になる。

いまどき「頑張って勉強していい大学に行っておかないとあとで苦労するぞ」と露骨に言う大人はさすがに減ってきているのではないかと思うが、「勉強だけじゃダメだ。非認知能力を伸ばさなければあとで苦労するぞ」「やり抜く力を鍛えておかないと将来成功できないぞ」とはつい言ってしまいそうだ。

しかし、将来の経済的・社会的な成功のために非認知能力やその親分格であるやり抜く力がいくら重要だとしても、それらを損得勘定に結びつけて子どもに伝えることは、その子の人生の幸せにとってはマイナスに働きかねないわけである。

そもそも正解がない時代において、旧来の価値観に染まった親の損得勘定など頼りにならない。わが子を心配する気持ちは痛いほどにわかるが、わが子への心配が、自らの損得勘定の投影にならないように、気をつけてほしい。

おおたとしまさ:育児・教育ジャーナリスト

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング