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「塾ゼロ中学受験」母子家庭の少女が直面した現実 母子家庭で地方在住、というハンデを抱え…

東洋経済オンライン / 2021年9月1日 12時0分

今回は大都市から遠く離れた地方で暮らす母子家庭の親子の物語。全校生徒わずか100人ほどという田舎の小学校に通いながら挑んだ受験の結果は……? (写真:takeuchi masato/PIXTA)

コロナ禍になって、なお過熱傾向が止まらない中学受験。これまで首都圏で中学受験に挑む家庭を多く取材してきたが、今回取材を受けてくれたのは大都市から遠く離れた地方で暮らす母子家庭の親子だ。

両親の離婚により、小学2年生で関西の市街地から母親の実家に引っ越しとなった少女。全校生徒わずか100人ほどという田舎の小学校に通いながら挑んだ受験の物語だ。

■「塾ゼロ」地域からの受験

中国地方に暮らす山本亜矢さん(仮名・高校生)は、両親が離婚する小学2年生まで、繁華街まで地下鉄で30分ほどというベッドタウンに暮らし、都会の子として育った。しかし、母親の実家のある田舎に引っ越したことをきっかけに、環境は一変した。通うことになったのは、全校生徒わずか100人ほどというとても小さな学校だった。

「小さな村ですから、転校生がくるという噂は亜矢が学校に行く前からあったようです」

画面越しに答えてくれたのは母・茜さん(仮名)だ。母親の地元でもあったため、亜矢さんは比較的すぐに小学校になじむことができた。

離婚した茜さんは仕事をしなければならなかったが、亜矢さんの下に妹もおり、幼い子ども2人を抱えて勤めに出るのは苦労も多かったようだ。ただ、茜さんは実家暮らしを選択したため、家族のサポートを受けられた。特に力を発揮してくれたのが茜さんの姉である明里さん(仮名)だった。

「受験についても姉が随分と助けてくれました。姉がいなければ、亜矢は合格できていなかったと思います」

いちばん近いコンビニまで車で5分、商業施設はほぼなく、中学受験のための塾もない。このエリアで、なぜ、亜矢さんは中学受験を目指すことになったのだろうか。

■学力調査の国語は100点、突然言い出した中学受験

首都圏の場合、小学4年生あたりからの通塾は一般的で、なんとなく通い始めたら、塾のムードに乗せられて、本人が中学受験したいと言い始めるケースも少なくない。しかし、地方の村に住む亜矢さんの場合は、そうした環境にはまったくない。ところが、

「学校から私立中学のパンフレットをもらってきたんです」

首都圏の公立小ではあまり聞かない話だが、なんでも小学6年生の1学期に亜矢さんの住むエリアからでも通える私立の女子校のパンフレットが配られたと言うのだ。

「私、ここの学校行ってみたいんだけど……」

理由を聞くと、男子のいない、女子だけの環境に憧れたのだという。

亜矢さんは、通信教育の「進研ゼミ」に家で取り組んでいたものの、塾に通った経験はない。ただ、小学校での成績は抜群によかった。テストの点数はほぼ100点。まれに90点を取ることもあったが、高学年に入っても成績が落ちることはなかったという。

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