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苦境Jクラブが抱く「ライト層消失」の強い危機感 東京オリ・パラに長引くコロナ禍…打開策あるか

東洋経済オンライン / 2021年9月2日 12時0分

コロナ禍になってスタジアムに足を運ばなくなった潜在的ファンとの接点を増やす取り組みは、横浜F・マリノスも注力している部分だ。彼らは最初の緊急事態宣言が発令された昨年4月、他のJクラブに先んじて「Stay Home with F・マリノス」と題してオンラインイベントを開催。8月には「横浜F・マリノス トリコロールフェスタ2020」を実施。オンライン上での選手とファンの新たな交流モデルを作り、反響を得ている。

さらに、2021年からは会員制サイト「TRICOLORE+」を発足させ、公式オーディオコンテンツ「SPEAK OUT!」では現役選手の水沼宏太をMCに据え、毎回ゲストの選手やスタッフとトークを繰り広げるというサービスも実施。好評を博しているという。「オンラインや動画を使った多種多様なコンテンツでファンの入口を増やす」という意識は、FC東京を超えるものがあるかもしれない。

こうした取り組みに尽力するのも、7万2327人収容の日産スタジアムで5000人しか観客を入れられない環境を深刻に受け止めているからだろう。オリパラ期間は約1万5000人のキャパシティーのニッパツ三ツ沢球技場で4試合を実施。多少なりともコスト削減が図られたと見られるが、コア層以外のファンとの絆を断ち切らないようにしなければ、先々のクラブ発展は難しい。大規模スタジアムを持つクラブの悩みは深いのだ。

2019年までJリーグ観客動員1位だった浦和レッズも似たような環境にいる。7~9月上旬にかけては埼玉スタジアム(略称=埼スタ)が使えず、リーグ2試合、カップ戦2試合の合計4試合を旧メイン本拠地の浦和駒場スタジアムで実施。観客上限5000人の環境下だったため、6万3000人収容の埼玉よりも2万1500人の駒場を使ったほうがスムーズではないかと思われたが、意外とそうでもなかったという。

「埼スタと駒場では施設面で大きな差があります。例えば、大型映像装置のクオリティーが違うので普段どおりの演出ができませんし、LED看板もないためパートナー企業の広告露出も難しくなります。VIP席も足りないので、サービスが著しくダウンすることになる。関係先には事情を説明して協力をいただきましたが、埼スタの設備や運営に慣れている方々にはご迷惑をかけることになってしまいました。

駒場のほうが運営費は若干安いですし、さいたま市も何度かスタンドを改修したり、Jリーグ基準の照明を設置したりと努力をしてくださり、大変感謝していますが、パートナー企業や観客へのサービス面が低下するのは厳しいですね。仮に5000人制限が続いたとしても、埼スタ中心というのは変わらない思います」と競技運営部長の白川潤氏は複雑な胸中を打ち明ける。

■観戦習慣がなくなることへの危機意識

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