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日銀もついに「テーパリング」するときが来た 日本銀行が犯した「5つの間違い」とは一体何か

東洋経済オンライン / 2021年9月5日 7時0分

日銀の黒田東彦総裁は今までの暗黙の「自主ルール」を破ってしまった、と筆者は言う。日銀は今何をすべきなのか(写真:大澤誠)

ジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、注目された8月27日のジャクソンホール会議での講演で「まもなくテーパリング(緩和縮小、国債などの買い入れ額を削減すること)する」と明確に述べた。ついに、アメリカの中央銀行であるFEDはテーパリングを開始しようとしている。

さあ、日本銀行もテーパリングを開始すべきときがやってきた。即時開始すべきだ。今回は、日銀がすぐさまとるべき金融政策の変更を提言したい。

■日米2つの中央銀行の差は歴然

FEDと日本銀行とのパフォーマンスの差は歴然だ。ともに量的緩和を行ったが、アメリカは、行った2度とも脱出に成功している(ちなみにFEDは量的緩和という言葉を自らは決して使わない。バランスシート政策あるいは資産買い入れプログラムと呼んでいる)。

1度目は、世界金融危機(2008年のリーマンショック)のときのベン・バーナンキFRB議長(当時)だ。2013年に「バーナンキショック」などと投機関係者には八つ当たりされたが、しかし、自分が広げた風呂敷は、しっかりたたむメドをつけて去っていった。

だから、その後FEDのバランスシートはしっかりと縮小し、今回のコロナショックへの対応で、国債などの資産買い入れを大規模に行うことができた。そして、また、今回もその資産買い入れ政策の役割が終わったら、さっと引き揚げることに成功しつつある。資産買い入れ政策は危機対応の緊急政策であって、ドカンとやって、さっと引き揚げる。これが戦略の要諦である。アフガニスタンが、その反対の例だ。

一方、日本銀行は、言ってみれば昨今のアフガニスタンよりもひどい状況だ。2001年に量的緩和を開始し、福井俊彦総裁(当時)が2006年に解除した。これは、パウエル議長と同様、きちんと幕引きをして去っていったのだが、現在は見るも無残な状況になっており、国債発行残高の半分は日本銀行が保有するという有様だ。

しかし、日本銀行は、もともと世界的に珍しく、長期国債を恒常的に買ってきた中央銀行であった。当時は日銀ルール(銀行券ルール)という、紙幣の流通量以下に長期国債の保有額を抑えるという自主ルールがあった。自主ルールではあったが、強力な歯止めとして、これを破るのは日銀としては絶対のタブーだった。しかし、黒田東彦総裁があっさりと無視し、外し、現在はこのタガは外れっぱなしどころか、ほとんどの人が忘れている。もう2度と戻ってくることはないだろう。

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