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「疲れが取れない人」が知らない脳疲労の正体 精神科医の僧侶が教える「心を整える」技術

東洋経済オンライン / 2021年9月17日 13時0分

頭痛や肩こり、だるさなど、私たちが感じる不調の原因には、気がつかない「脳の疲れ」があるのかもしれません(写真: Fast&Slow /PIXTA)

私たち現代人は、かつてないほど多くの情報に接し、日々プレッシャーやストレスにさらされている。その結果、多くの人たちが、疲労感や、原因不明の体調不良に苦しんでいる。

4000万人ものSNSフォロワーを誇る作家、ポッドキャスターのジェイ・シェティは、僧侶となるべく修行を重ねた経験をもとに、自分らしく生きるためのメソッドを紹介し、世界中から熱狂的な支持を得ている。

世界30カ国以上で刊行され、ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー1位ともなり、8月に日本語版が刊行されたシェティの著書、『モンク思考』。

今回、禅宗の僧侶(住職)であり、精神科医でもある川野泰周氏に、現代人にとってなぜ本書が重要なのか、話を聞いた。その前編をお届けする。

■心が疲れていることに気づけない現代人

『モンク思考』にはスマートフォンの弊害が書かれていますが、世界が急速に変化し、情報が増えすぎた現代には、自分の心や体が疲労していることさえわからなくなっている方が、かなりいらっしゃいます。

アウェアネスの低下と言いますが、心のあり方、ストレスに気づく能力が低下してしまい、体に症状が出て、それが慢性的になってから、ようやく「自分は疲れているかもしれない」と感じるのです。

頭痛やお腹の不調が続いたり、めまい、生理周期の乱れなど、いろいろな体の症状に悩まされますが、検査を受けても異常が見つからない。

これを自律神経失調症と総称していますが、要するに、人間の体の組織などの器質的な異常ではなく、機能的な異常が起きているということです。そして、機能的な異常の背景には、必ずストレスがあるというのが心療内科の大原則です。

特にこの1年半は、コロナ禍の影響もあります。最初は緊張感が高まり、アドレナリン、ノルアドレナリンや、ストレスホルモンのコルチゾールといった物質の分泌が増えるなどして、一時的には交感神経が活性化され、やる気が出たり、ハードに動けたりしていました。

しかし、1年以上が経過し、交感神経の頑張りも限界を迎え、逆に今度は副交感神経が立ち上がってきていると考えられます。緊張感の連続には耐えられなくなり、バーンアウト(燃え尽き)する時期に入ってきているのです。

女性の自殺者数は、近年で最も多くなってしまいました。男性もその傾向が想定されています。そしてこれからさらに自殺者が増えると懸念されています。先が見通せないという社会不安そのものも、多くの方の心に影を落としてしまいます。

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