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価格崩壊に債務超過も、「ホテル生存競争」の過酷 続く外出自粛で見えぬ回復の兆し、極まる困窮

東洋経済オンライン / 2021年9月18日 7時20分

横浜のランドマークでもある「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」は2020年12月末、債務超過に転落している(記者撮影)

「自助努力ではどうしようもない。政府が国民に外出するなと言う以上、マーケティングも無意味」

「緊急事態宣言が出ている間はもうだめだ、首都圏はどうにもならない――」

自粛要請で集客すらできない状況が続き、ホテル会社幹部は怒りと諦めの声を漏らす。

■あの帝国ホテルも赤字

ハイシーズンを潰され続けた業界に回復の兆しは見えず、ついに困窮極まりつつある。東京、大阪を中心とする都市部の不振は深刻だ。シティホテル全体の稼働率(観光庁調べ)は4月が29%、5月は23%、6月も28%にとどまった。感染者数が激増したことで出張は自粛。音楽ライブなどのイベントも中止され、観光需要も消失した。

御三家の一角・帝国ホテルの2021年4〜6月期決算は、約30億円の営業赤字。客室稼働率は2割を下回った。婚礼は件数こそ増加したが、列席者を親族に限定するなど少人数化が著しい。法人宴会も停滞したままだ。

「リーガロイヤルホテル大阪」を運営するロイヤルホテルも、25億円の営業赤字に終わった。大阪の稼働率は約25%と低い。

ビジネスホテルも全体の稼働率は40%付近の推移だ。同業態は「競争が厳しく稼働率が80%を超えないと値上げできない」(業界幹部)と言われており、到底黒字化できるレベルではない。

黒字を確保する郊外型ホテルもあるが、本来の価格水準には戻せていない。当面は地域や近隣ホテルの価格をにらむ、1円単位の消耗戦が続く見通しだ。

東京、大阪にまして厳しいのは京都だ。国内観光客の戻りは極めて鈍く、6月の宿泊施設の稼働率は17.3%。全国最下位の奈良と同レベルだった。

予約サイトをのぞくと、価格崩壊の実情は衝撃的。大手ビジネスホテルでもツインルーム宿泊で1泊3000円台(2人利用)。中には7連泊以上で1人1泊1400円(同)のプランもある。秋の行楽シーズンでも、需要が復活するとは見ていないのだ。

■横浜のシンボルが債務超過に

首都圏では横浜も価格下落が目立つ。高級ホテルであっても1人1泊1万円を下回り、5000円台のプランすら散見される。

直近までみなとみらい地区は開業ラッシュだった。2019年に2300室超を誇るアパホテルやインターコンチネンタル横浜Pier8が出店。2020年にはオークウッドスイーツ横浜、さらにカハラ・ホテル&リゾート 横浜も出店している。

訪日客やMICE(大規模国際会議や見本市などを開く施設)、都市開発による需要をつかむ目論見はコロナによって砕かれた。「外資を含め供給がかなり増えたが、横浜は日帰り客も多く、過剰になっている」(横浜のホテル幹部)。

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