1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

3気筒エンジンの可能性、各メーカーの現在と未来 走りと快適性、各メーカーで異なる設計思想

東洋経済オンライン / 2021年9月21日 10時0分

さらに、ボルボではディーゼルターボエンジン車の導入から、エンジン上部に騒音を抑える厚さ3cmほどのカバーを取り付けており、これがPHEVでも用いられ、騒音を客室へ届かせないことに役立っているようだ。

■国産メーカーで3気筒を取り入れたトヨタ「ヤリス」

国産車の代表として、トヨタの「ヤリス」がある。競合車としてホンダ「フィット」があるが、こちらは直列4気筒エンジンを使う。新型の日産「ノート」は直列3気筒だが、シリーズ式ハイブリッドとして発電用に使うため、走行の動力としてもエンジンを利用するヤリスのシリーズ・パラレル式や、ゴルフ8のマイルドハイブリッド、あるいはボルボXC40PHEVとも違った利用の仕方だ。

ヤリスの直列3気筒エンジンには、1.0Lと1.5Lの2種類があり、このうち1.0Lはダイハツが開発した登録車のコンパクトカー用である。たとえば、SUV(スポーツ多目的車)のトヨタ「ライズ」に使われているが、こちらはターボチャージャーで過給されているのに対し、ヤリスは自然吸気なので出力も低い。どちらかといえば、営業車やレンタカー向けの仕様と考えられる。

トヨタは、ガソリンエンジンの高効率化を目指して、ダイナミックフォースエンジンと呼ぶ開発を行い、これがヤリスの1.5L直列3気筒ガソリンエンジンにも適用されている。ターボチャージャーなど過給を使う欧州のダウンサイジングとは別に、ライトサイジングとの考えから自然吸気を基本とする。

ヤリスのガソリンエンジン車にはバランスシャフトが採用され、これで直列3気筒エンジン特有の振動や騒音を抑える対策としている。しかし、それでも全体的には直列3気筒エンジン的な振動や騒音は残り、快適性という側面において、過給機やモーター駆動を併用する他社とは異なる印象がある。また、トヨタは近年アイドリングストップをやめており、停車してもエンジンが回り続けることにより、振動や騒音に意識を向かせてしまうことも影響しているかもしれない。

ダイナミックフォースエンジンは、燃費と動力性能を両立したエンジン本来の醍醐味を主目的としており、快適性ではやや劣るのではないだろうか。

HV(ハイブリッド)にも、同じく直列3気筒エンジンを搭載するが、こちらはバランスシャフトを使っていないという。一方で、モーターを装備するので、その補助は得られる。しかし、トヨタのハイブリッドシステムは、エンジンとモーターの両方を併用して燃費を向上することが第一の目的であり、日産のe-POWERのような発電専用と違い、エンジンの使用回転領域が広く、振動や騒音をより感じやすい可能性がある。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング