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「稼ぎが少ない方が家事をするのは当然」の落し穴 「無償労働の価値」を知らない人が認識すべき事

東洋経済オンライン / 2021年10月4日 6時30分

夫は帰りが遅いこともあり、たまに子どもをお風呂に入れるくらいがせいぜいで、しかもタオルや着替えを用意したり、洗い終わった子どもを受け取って、細々とケアをするのはUさんです。

学生のときも共働きをしていたときも、夫に劣等感を持つことはなく、お互いのいいところも欠点も、それぞれの個性として受け止めてきたつもりでした。それがどうも「きしみ始めている」という感覚が迫ってきます。

家庭内だけではありません。キャリアを途絶えさせたくないと必死で保活をし、意気揚々と復帰した職場も、なんだか居心地の悪さを感じるようになりました。

子どもの急な発熱で早退したり休んだりしていて肩身が狭く、残業や泊りがけの出張ができなくなったことで、出産前と同様の成果が出せなくなり、「会社にも迷惑をかけているのではないか」など、ネガティブな思考が浮かんでは消える毎日です。

■フルタイムをやめてパートになれば解決する?

Uさんはすっかり疲れ果て、とうとう思い余って、「中途半端なままじゃ子どももかわいそうだから、パートになろうかと思う」と夫に切り出しました。夫は渡りに船です。これで「家事をして」と責められたり、疲れてイライラする妻を見なくてすむわけですから。

心配なのはお金のこと。でもUさん夫婦はヤリクリすれば何とかなりそうだと思っています。今は時間がないのでついお総菜を買ったり、外食することもありましたが、そんなこともしなくてすみますし、お迎えに間に合わなくてタクシーを利用することもなくなります。

以上は、私のところにご相談に見える共働きカップルの標準的なパターンです。細かい部分はともかく、流れとしては、家庭も仕事も先が見えない中、このまま漫然と続けていくくらいなら、思い切って仕事をやめて(パートになって)、子どもにもしっかり手をかけたい、でも経済的にやっていけるだろうかというご相談です。

相談とはいっても、皆さんすでに妻がフルタイムの仕事をやめる気持ちは決まっていて、あとはファイナンシャル・プランナーからお墨付きをもらいたいというのが本音のようです。

■「世帯売り上げ」はヤリクリではどうにもならない

ファイナンシャル・プランナーの私がまずやることは、価値判断を入れることなく、事実の確認と将来の予測を行うことです。

Uさんの場合、夫の年収が約500万円、妻が約340万円で世帯年収は840万円です(手取りは夫が約390万円、妻が約270万円)。今は自然体で年間200万円から250万円の貯蓄ができています。ご相談時点での貯蓄合計額は700万円です。

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