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新首相がいきなり奇策「31日へ選挙前倒し」の成否 側近たちも「意外」と驚いたその狙いとは?

東洋経済オンライン / 2021年10月6日 9時30分

「論功・刷新バランス」人事となった岸田文雄新政権(写真:Toru Hanai/Bloomberg)

さまざまな曲折を経て岸田文雄新政権が10月4日夜、発足した。目玉不在の「論功・刷新バランス」人事での安全運転の中、唯一最大のサプライズは19日公示・31日投開票という衆院選日程だった。

側近たちも「意外」と驚いたのが選挙の前倒し。公示、投開票日はいずれも歴代政権が嫌った「仏滅」だが、岸田首相は「先手必勝」「ご祝儀相場のままの選挙戦」というメリットを優先した。

その一方で、注目された新政権の陣容は、「総じて地味で、派閥均衡」と敵を作りたくない岸田首相の性格がにじみ出た。ただ、総裁選で覇を競った河野太郎前規制改革相と、その応援団だった小泉進次郎前環境相、石破茂元幹事長の「小石河」連合とよばれる人気トリオは冷遇した。

■“すねに傷”組が並ぶ新体制

政権発足後の4日夜の初記者会見で、岸田首相は新体制を「新時代共創内閣」と命名。「信頼と共感の政治」を掲げて菅義偉前政権との違いをアピールする一方で、当面はコロナ対策に全力投球する方針を力説した。

ただ、人事のプロセスや結果をみる限り、総裁選での岸田氏勝利の原動力ともなった安倍晋三前首相と麻生太郎前副総理兼財務相への配慮も際立つ。当然、多くのメディアは“安倍・麻生シフト”と断じ、主要野党は「安倍政権への先祖返り」(共産党幹部)と攻撃している。

岸田首相は初会見で「まずは選挙で国民の信任を得て国政を担いたい」と繰り返した。しかし、新たな自民党の顔となった甘利明幹事長をはじめ、「新政権の陣容は“すねに傷”組が並ぶ」(自民長老)。それだけに、10・31選挙での国民の審判の結果が吉と出るか凶と出るかは、まだまだ予断を許さないのが実態だ。

政界を驚かせた選挙日程の前倒しだが、経過を振り返ると「伏線はあった」(岸田氏周辺)。岸田首相周辺は、総裁選告示後の早い段階から、岸田氏勝利を前提に人事と政治日程の事前工作に着手していた。

その窓口となったのは、菅政権で首相官邸を仕切る立場だった加藤勝信前官房長官。9月21日に当時の菅内閣が臨時国会10月4日召集を決めた段階で、岸田陣営とも調整のうえで10月8日所信表明、同11日から3日間の衆参代表質問の日程を、森山裕国対委員長(当面続投)を通じて野党に提示し合意を取り付けた。

その段階で、岸田首相は衆院選投開票日について11月7日か11月14日で迷っていたとされる。ポイントとなったのは10月30、31日の日程で、イタリア・ローマで開催される20カ国・地域首脳会議(G20)への出席の可否だった。

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