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サイゼリヤ、深夜営業廃止でも「黒字宣言」の根拠 2期連続の営業赤字からどう脱却するのか

東洋経済オンライン / 2021年10月17日 8時0分

2022年8月期は、営業利益70億円のV字回復予想を掲げるサイゼリヤ(撮影:尾形文繁)

2期連続の営業赤字から、本当に脱することはできるのか――。

ファミレス大手のサイゼリヤは10月13日、2021年8月期決算を発表した。売上高は1265億円(前期比0.3%減)、営業損益は22.6億円の赤字(前期は38.1億円の赤字)となった。

コロナ影響が薄れた中国の上海や広州などで好調が続き、アジア事業だけで44.2億円(前期比2.5倍)の営業利益を稼ぎ出した。一方、国内事業は営業時間短縮要請の煽りを受け、営業損益は72.1億円の大赤字に(前期は56.2億円の赤字)。健闘した海外の利益を国内の大苦戦が食いつぶした格好だ。

時間短縮営業に伴う協力金が営業外収益に48.2億円ほど計上されたこともあり、経常利益以下は黒字に転換。当期純利益も17.6億円の黒字(前期は34.5億円の赤字)で着地した。

■新年度は営業黒字予想

そんな中、注目を集めたのが決算と同時に発表された新年度に当たる2022年8月期の会社予想だ。

売上高は1500億円、営業利益は70億円と3期ぶりの営業黒字復帰をもくろむ。会社側のV字回復見通しを市場も好感し、発表の翌14日の株価の終値は2949円と、年初来高値を更新した。

そもそもこの会社予想は、深夜営業を原則廃止する前提で想定している。サイゼリヤは、コロナ後も繁盛店などを除き22時以降の深夜営業をやめる方針だ。深夜営業を止めるとすると、コロナ前の約85%の営業時間で今回の予想数字を達成しなくてはならない。カギを握るのは店内以外での売り上げ増加と、徹底したコスト管理だ。

売り上げにおいては、引き続きテイクアウトやデリバリーに力を入れる。デリバリー対応店舗は足元で、国内店舗数の2割弱にあたる200店舗ほどにまで拡大した。

ほかにも、サイゼリヤのメニューを自宅用に販売する取り組みも進める。売れ筋の「辛味チキン」の冷凍食品を筆頭に、さまざまな商品を店頭などで展開しており、サイゼリヤの代名詞ともいえる「ミラノ風ドリア」の冷食も、完成間近だという。

■あらゆるコスト削減を実行

コストマネジメントも一層の強化を図る。過去の決算会見でも堀埜一成社長は再三、コストカットの取り組みを強調していた。1つが廃棄ロス削減の徹底だ。食材の発注精度の向上はもちろん、時短営業の影響を受けた冬場には一部店舗で生ビールから缶ビールに切り替えるなどの対応にも踏み切った。

水道光熱費についても徹底的にメスを入れた。特にガス代については「下げすぎて家庭用の単価にカウントされた」(堀埜社長・1月中旬の第1四半期決算の会見時)ほどだという。メーカー出身の社員を中心に、エネルギー効率が高い新型の厨房機器も開発し、自社だけでなく他の飲食店などへの外販も行う考えだ。

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