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地味でも年商1000億、東芝「鉄道ビジネス」の実力 車両は少ないが技術に強み、自動運転にも注力

東洋経済オンライン / 2021年10月18日 6時30分

自動運転の導入に向けて東芝が開発を進める「前方検知装置」のイメージ(画像:東芝インフラシステムズ)

日本国内における鉄道メーカーの代表的な存在といえば、車両製造では日立製作所、川崎重工業という2大メーカーに加え、JR東海系の日本車両製造、JR東日本系の総合車両製作所、近鉄グループホールディングスの関連会社でJR西日本とも縁が深い近畿車両の5社が挙げられる。信号や運行管理システムなどの分野では、日本信号、京三製作所、大同信号の3社の存在が大きい。

一方で、三菱電機、三菱重工業、東芝といった総合電機・重電メーカーも鉄道分野における重要なプレーヤーだ。三菱重工は「ゆりかもめ」のような新交通システムに強みを持ち、三菱電機は鉄道車両用空調機器で圧倒的な存在感を誇る。

両者に比べると東芝は一見、地味な存在だ。しかし、実際は売上高が「年間1000億円の規模感」(東芝)。1000億円といえば日本車両製造、総合車両製作所、近畿車両の鉄道事業を上回り、信号トップの日本信号の売上高に匹敵する。「直近はコロナ禍の影響を受けているが、成長する事業と考えて注力している」という。

■機関車に強み、新幹線の電源装置も

東芝の鉄道事業は現在、東芝の子会社・東芝インフラシステムズが担当している。東芝の鉄道事業の歴史は長く、事業領域も多岐にわたる。そのスタートは1899年。翌々年の1901年には大師電気鉄道(現・京浜急行電鉄)に国産初の主電動機と台車を納入している。

車両では機関車の製造を得意としており、近年はJR貨物向けにEH800形などの電気機関車のほか、2012年には日本初の量産ハイブリッド機関車HD300形を製造している。2015年には名古屋鉄道向けの電気機関車も製造した。

車両以外では、東京メトロ丸ノ内線向け車両2000系に駆動システムなどを2018年に納入している。これにより消費電力を従来車両比で2割削減可能という。昨年営業運転を開始した新型新幹線N700Sの電源装置、主変換装置などにも同社の技術が用いられた。

N700Sに搭載されたバッテリー自走システムは独自開発のリチウムイオン二次電池を用いてJR東海と共同開発したもので、長時間停電時でも乗客が退避できる場所までバッテリーによる自力走行が可能になる。全席に設置されたモバイル用コンセントにも同社の電源装置が活用されている。

海外では台湾の高速鉄道プロジェクトにおいて、車両電機品、運行管理システム、保守管理システムなどを担当。今年5月には、変電所や駅の電機設備機器の更新事業を受注している。台湾では在来線でも通勤電車向け電機品を納入しており、「海外鉄道事業における注力市場」(東芝)という。

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