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最もまともな「バラマキ」を掲げる政党はどこか 「バラマキ政策」は必ずしも悪いとは言えない

東洋経済オンライン / 2021年10月23日 8時0分

ちなみに、ベーシックインカムに反対する意見の中に、「財源が足りない」というものが少なくない。だが、国民にお金を配っているのだから、同じスケールの増税は可能なはずであり(国民全体の担税能力が増えているから)、財源は「必ず」ある(ベーシックインカムの弱点はそこではない)。

ただし、ベーシックインカムの支給開始と同時に同額を増税するのはマクロ経済政策として不適切だし(矢野次官にはぜひ理解してほしいポイントだ)、どの程度の規模の再分配を行うかについては国民的な合意形成が必要だ。「誰もが遊んで暮らせる」ほどのベーシックインカムを配る必要はないし、今の日本経済にその実力はたぶんない。

ベーシックインカム推進論者から見て圧倒的な第1位は、日本維新の会の「年金保険料無料化」だ。あくまで大枠の意味ではあるが、国民年金や厚生年金の一部の国民年金相当部分として含まれる基礎年金の費用負担(現在は2分の1負担)を全額国庫負担(≒税金負担)とするということを意味しているのだろうと解釈する。それならば、すばらしい。

■維新案は「安心継続」+「シンプル」=「効果も大」 

基礎年金(国民年金を含む)は、原則として、所得や資産の多寡にかかわらず、現役世代は誰でも一定額(現在、毎月1万6610円)を徴収される。いわゆる「逆進性」に関しては、消費税(これも悪いのだが)の比ではない悪税(名前は保険料だが)だ。「一時だけ10万円」といった給付では、将来お金がなくなることに心配を持つ人は貯金に傾斜するだろう。それが、2020年に起こったことだ。

一方、とくに低所得層では「毎月」使うことができる手取り収入が継続的に1万数千円(当人の所得税などの事情による)増えることの効果は、本人の安心の面でも、当面の消費意欲の面でも大きいはずだ。しかも、細かな制度設計などをせずに、すぐに実現できて、かつ効果が大きい。低所得の人も多い現役世代を応援するにあたって、当面実現可能な最善のバラマキだろう。財源は、所得税の累進強化や資産への課税で富裕層から重く取り立てるのがいい。ただし、増税は「今」行ってはいけない。

ついでに言うと、サラリーマンの妻(第3号被保険者)が保険料を納めなくても保険料を納めたのと同等の年金給付を受けることができる現行制度は、専業主婦を経済的に優遇する「女性の(仕事上の)活躍への逆行性」を持っているが、基礎年金の無料化(=全額税負担)は、こうした歪みを解消する効果を持っている。加えて、日本年金機構の業務が大いに効率化される。

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