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「ものが言えない」恐怖で人を縛る会社の怖い末路 「言ったもん負け」か「何を聞いてもよい」か

東洋経済オンライン / 2021年11月19日 16時0分

相次ぐ不祥事……組織が抱える根本原因は(写真:metamorworks/PIXTA)

日本企業の不祥事が相次いでいる。最近では三菱電機の不正隠しが話題になった。「根本原因は日本的組織だ」と言う人もいる。しかし日本的組織を言い訳にしていたとしたら、問題は再発し続けるだろう。

戦略コンサルタント・永井孝尚氏の最新刊『世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた』から、不祥事を起こす組織が抱える根本原因を探ります。

■「言ったもん負け」の三菱電機と、ソニーの違い

三菱電機で1980年代から品質不正が常態化していたことが明らかになった。なぜ30年以上も不正が放置されていたのか。三菱電機が2021年10月1日に公表した調査報告書のp.170に、原因の一端をうかがわせる一文がある。以下は報告書からの抜粋である。

「長崎製作所には、『言ったもん負け』の文化のようなものがある。改善を提案すると、言い出した者が取りまとめになり、業務量の調整もしてもらえないので、単純に仕事が増える。そのため担当者は皆、QC診断の場など公の場では何も言わず、飲み会や雑談の場でだけ職場の問題を話す」

本音が言えるのは飲み会や雑談の場だけ。ビジネスの場では何も言わず本音を隠す。こうして本来は改善すべき現場の問題も、隠蔽されてしまったのだ。

本音という視点で考えると、逆のケースもある。低迷するソニーを復活させた前CEOの平井一夫氏は、著書『ソニー再生』(日本経済新聞出版)の冒頭でこう述べている。

「自信を喪失し、実力を発揮できなくなった社員たちの心の奥底に隠された『情熱のマグマ』を解き放ち、チームとしての力を最大限に引き出すこと。リーダーの基本ともいえるようなことを愚直にやり通してきたことが、組織の再生につながったと実感しています」

平井氏は社長時代の6年間、世界中の拠点で70回以上のタウンホールミーティングを行った。このタウンホールミィーティングはルールが1つだけあったという。それは「このセッションにはルールはない。つまり何を聞いてもよい」。そして社員たちと本音の交流を続けてエンジニア魂に火をつけた。

しかしこう言うと、「なるほど。わが社も低迷脱却のために、タウンホールミーティングをやるか」という経営者がいるかもしれない。残念ながらそれだけでは解決しない。

三菱電機のように社員が本音を話さない組織がある一方で、変革後のソニーのように社員が自由活発に意見する組織があるのは、なぜか。それを解くカギが、ハーバード・ビジネススクールの組織行動学者であるエイミー・C・エドモンドソン教授が提唱する概念「心理的安全性」という概念だ。

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