「育休中の妻が家の事をするのは当然」の落し穴 予行演習なしに育休明けを迎える夫婦の悲惨
東洋経済オンライン / 2021年12月1日 12時0分
20代、30代の既婚男性への調査(※2)によると、「育休を取得しない」と答えた割合が42.2%で最も多く、希望する人でも1週間以内と答えた人が17.1%、1カ月以上は8.4%です。1カ月以上の育休を取得しない理由として最も多いのが「職場に迷惑をかけたくないため」で42.3%、続いて「収入が減少してしまうため」が34.0%です。
まさにAさんの夫が育休取得を断念した理由と被ります。ただし、収入ダウンに関しては、育児休業給付金は非課税で社会保険料が免除になりますので、手取りでは休業前の給与とさほど変わらない可能性があります(※3)。育休取得計画を策定する際には、手取りベースでのキャッシュフローを前提にすることをお勧めします。
■育休期間は両立生活のインフラ作りにあてる
育休期間中に絶対にやってはいけないことは、母子の世界で完結をして、夫を置いてきぼりにすることです。それがめぐりめぐって妻を追い込む結果になってしまいます。できれば、育休期間が明ける前に、夫と妻がそれぞれ同じくらいの期間、ひとりで家事と育児を担う経験をすることが望ましいと思います。
育休制度には、男女ともに仕事と育児を両立できるようにという意味合いがあります。お休みではなく、子育てしながら、共働き生活をスムーズに行うためのインフラ作りと、子どもとの関係性を構築する期間と位置付けてください。
そのためには、夫婦で育休終了後の生活をシミュレーションし、仕事と家事、育児を回していくためには何が必要なのか、互いにどのような役割を担うのかといったことを話し合いましょう。保活も共働きにとっての重要課題ですから、夫婦一緒に取り組みます。
今まで夫婦2人だった生活に、お世話が必要な存在が加わるわけですから、家事のあり方も変化します。出産前から夫婦ともに家事を担っていたのであれば、子どもがいることによってどのように変化するかをイメージします。
あまり家事を担ってこなかったのであれば、育休期間を家事の試行期間と位置付けて、実際にやってみてコツをつかんでいきます。保育園の送迎と仕事、時間のない中での家事育児という生活に、いきなり飛び込むのは無防備すぎるので、育休期間中に慣らしておきます。
そのためにも、やみくもに始めるのではなく、前回記事(『「お掃除ロボットや家事の外注は手抜き」の落し穴』)で触れたように、どのような家事があるかを洗い出してタスク分けをし、それらを眺めながら、どうすれば効率よくこなすことができるかを話し合います。
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