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「FRB利上げでも株価上昇」と読む市場は正しいか 株価に悪い影響がある金利上昇は起こらない?

東洋経済オンライン / 2021年12月25日 20時30分

日本人から見ればまだ安いが、アメリカのガソリン価格は高騰。それでも市場では「利上げをしても、アメリカの株価は下がらない」という楽観的な見方がある。本当だろうか?(写真:ロイター/アフロ)

12月14~15日の両日に開かれた、アメリカ連邦公開委員会(FOMC)の結果は、市場の想定以上に「タカ派」的なものとなった。

■なぜFRBは今までの見解を一変させたのか?

11月末の議会証言で連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が示唆した通り、これまでインフレに関して使用してきた「一時的(Transitory)」という表現を声明文から削除。一方で、資産購入プログラムの規模縮小(テーパリング)のペースを、国債で月に200億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)で100億ドルと、前2カ月の2倍に速め、2022年の3月には終了させる意向を示した。

声明と同時に発表された「ドット・チャート」と呼ばれるFRB高官による政策金利予想では、18人中なんと10名が2022年に少なくとも3回の利上げを行うのが適切と予想した。前回9月時点では1人もいなかったのだから、状況は大きく変わった。声明発表後の会見で、パウエル議長は「雇用が完全に回復しない段階でも、利上げを開始することもできる」との見方を示すなど、雇用重視からインフレ抑制に軸足をシフトしたのは明らかだ。

この3カ月の間にFRBがここまで大きく方針を変えた背景には、インフレの高進があるのは明らかだ。11月10日に発表された10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.2%と、1990年12月以来31年ぶりの高い伸びを記録、市場に大きなサプライズをもたらした。11月のCPI(12月10日)でもその流れは継続、前年同月比で6.9%と、1982年6月以来39年ぶりの水準まで伸びが拡大している。

ドット・チャートと同じレポートにある経済見通しでも、FRBが注視する個人消費価格指数(PCE)の中間値が前年比で5.3%と、9月の4.2%から大幅に引き上げられた。変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数の見通しも、9月の3.7%から4.4%に引き上げられており、FOMC内でインフレに関する警戒感が急速に高まったことが見てとれる。

■金融引き締め方針でもアメリカの株価は順調

ただFRBの金融政策がここまで劇的に変化したにもかかわらず、市場はFOMCの声明発表後、総じてかなり楽観的な反応を示している。株価は声明の発表直前直後には乱高下したものの、その後は買いが優勢となっている。

中には「今のアメリカ経済の底堅さをもってすれば、この程度の金融引き締めのペースなら十分に吸収可能であり、景気がしっかりと回復する中で株価の上昇も続く」との見方が改めて強まったためと指摘する声も根強い。果たして、そこまでアメリカの経済は好調で、「FRBの金融引き締めの影響も深刻なものにはならない」と言い切れるのだろうか。

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