「水族館の人気者」イルカが迎える恐ろしい結末 太地町のイルカ猟を毎日記録してわかったこと
東洋経済オンライン / 2022年1月28日 7時20分
今「動物愛護」に関する考え方が世界中で急激に変化しつつあります。地域や文化、人によって価値観が大きく異なる問題で、絶対唯一の解はありませんが、世界が急速につながりゆく今、日本で暮らす私たちも一度考えてみる時期に来ているかもしれません。
そこで今回、海外では注目されてきたものの日本ではあまり報じられない、和歌山県太地町におけるイルカ猟について取り上げます。猟の現場に毎日のように立って調査をしているヤブキレン氏による寄稿です。
私は2010年に立ち上げた環境保護・どうぶつ保護を目的としたNGO団体「Life Investigation Agency (LIA)」の代表を務めており、日本国内における自然環境やどうぶつを取り巻く問題に焦点を当てて活動してきました。そして今、野生どうぶつを巡る問題の縮図となっている和歌山県太地町で、イルカ猟の実態を調査しています。
■水族館のイルカはどこから来るのか
太地町でのイルカ猟について、ドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が公開され、世界的な注目を集めたのは、2009年のことでした。あれから10年以上がたち、世界では新たな局面を迎えていることをご存じでしょうか。
イルカを食用にしていることや、その残酷な殺害方法を批判的に描き、アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した『ザ・コーヴ』。
欧米目線で一方的に描かれているとの批判もあるこの映画ですが、私は日本人としてこの状況を知る必要があると感じ、2016年から自らその現場に立つことにしました。新型コロナの影響により海外の活動家がいなくなった2020年からは、猟が解禁される9月1日から2月末までの6カ月間、悪天候でない限り毎日行われる太地町のイルカの追い込み猟を調査するため、毎朝4時に起きて港に行き、その様子を記録しています。
そこで私が見てきたのは、「ザ・コーヴ」が決して誇張とは思えない実態、野生のイルカが追い立てられ、家族から引き離され、水族館へと売られていく現実でした(イルカは哺乳類であるため、魚介類に使われる「漁」ではなく、陸上のどうぶつに使われる「猟」という言葉を使用しています)。
なおクジラとイルカの話が混同されがちですが、鯨類のうち体長4メートル以上をクジラ、それ以下をイルカと呼びます。
2021年12月2日、18頭のハナゴンドウの群れが追い込み猟によって太地町の入江に追い込まれました。そして、ダイバーが泳ぎながらイルカたちを順に捕まえ、目隠しのために入江を覆うかたちで掛けてあるグレーのシートの下に連れて行きます。
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