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元警官のカレー店主がディズニーで下積みした訳 52歳早期退職、聞き込みのごとく情報集め開業した

東洋経済オンライン / 2022年7月2日 11時0分

警察官からディズニーランドでのキャスト経験を経てカレー店主へ。彼の転身から読み解けることは?(写真:Fast&Slow/PIXTA、hamahiro/PIXTA、撮影:島大輔)

今や、学校を卒業したら就職した会社で定年まで働き、老後は悠々自適といった人生設計は成り立ちにくい。多くの人が長い人生の中で何らかの変化を求められるとしたら…。

25万部突破のベストセラー『定年後』の著者、楠木新氏がさまざまな著名人、そして一般の人たちが何に悩み、どうキャリアチェンジを果たしたのかに迫った新著『転身力』より、一部抜粋、再構成してお届けします。

ディズニーに学ぶ元警察官

京都市内の中心地、三条室町にある欧風カレー「ガーネッシュ」の店主・吉野明彦さんは、少し変わった経歴を持つ。前職は警察官。京都府警で殺人や強盗事件など凶悪犯罪を担当する捜査一課にも所属して、その後は検視官として働いた。

転身するきっかけになったのは、東日本大震災の2週間後に宮城県石巻市に派遣されたことだった。遺体の検視のために20人の部下を率いて被災地に入った。50歳の時だ。余震もある。そのなかで部下の安全や健康にも配慮しながら、来る日も来る日も検視を進めた。石巻市は以前に警察学校の研修で教官として来たことがあったが、その時の記憶と街の様子があまりに違っていたので大きなショックを受けた。

京都府警に戻っても、ああいう検視のやり方でよかったのかといろいろ反省することもあった。そうしたなかで、「自分は人の悲しむ現場でしか仕事をしてこなかった」という思いもあって、「これからは違う人生もありかな」と考えたという。

その時の心情を聞くと、警察官の仕事には誇りを持ってやってきたが、「先が見えてきた」と語ってくれた。若い時とは違って50歳を越えると、その後の仕事内容や定年までの自分の姿が見えてしまう。同時に、定年後から何か新しいことをするのは無理だと考えた。

吉野さんは単身赴任中も自炊をしていて、料理も好きだったので、飲食店をやろうと決めた。カレーに絞ったのは、自分も大好きで、同僚に振る舞うと喜んでもらえたからだ。

52歳で京都府警を早期退職する際には、「カレーショップをするので辞めます」と宣言した。警察官はほとんどの人が定年まで勤めるので周囲は驚くとともに、「そんなバカなことはするな」と言う人もいたが、カレー店をオープンして人の笑顔を作る仕事がしたいという吉野さんの決意は固かった。

警察官からカレーショップの店主というだけでインパクトのある転身であるが、そのプロセスにおいては、今まで述べてきた商売感覚や顧客の絞り込みがないとうまくいかない。

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